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笑ってはいけない三線づくり24時! 〜三線、継いじゃいました〜


  さて、前回は、いちおう棹を「継いだ」ところまでお届けしましたが、そのままでは「力」がかかると弱い部分もあります。

 そこで今回は弱い箇所を「補強」するための加工についてお伝えします。

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 強度を出したい箇所に、彫刻刀で堀込みを入れ、その箇所に埋木をします。この木が継目のところにまたがるようにハマるので、折れ曲げの力に耐えるというしくみです。

 もちろん、継いだ段階で「曲げ」に強い形状で継いでいますので、今回の加工はさらなる補強ですね。さすがにスパッと真っ二つに切った木材をこれだけで継いでもたせるのは無理があります。

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 木工ボンドでしっかり埋めた箇所を接着します。隙間は瞬間接着剤と木屑もしくは重曹で処理しておきましょう。

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 ほかの箇所も同様に加工します。とにかく力がかかる位置はこの処理をしておいて分散するわけですね。

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 のち、表面をつらいち(面一)になるように削っておきます。このあたりはざっくりでもOK。後で表面はきちんと塗装の前段階で仕上げてゆきますので。

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 さて、下地に入ります。

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 下地の塗装は、いろいろなやり方があるのですが、

■ サンディングシーラーという専用の塗料を使う方法

■ 最終上塗りをする「うるし」「人工うるし」などで下地を作る方法

■ 安く仕上げるために「木工ボンド+との粉」で下地を塗る方法

などがあります。

 今回↑でやっているのは、「人工うるし+との粉」を薄めにといたもので最初にまず塗る、という方法です。人工うるしは『水性』を使っているので、いわゆる水性ウレタン塗料です。扱いやすさがピカいちです。

 との粉を溶いているのは、目止めと、微細なへこみを埋めるためです。

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 のち、人工うるしの塗装をざっくりでいいのでしておきます。どうせこの後もまだ削りますので、本当に下塗りです。

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 下地+下塗りの様子がわかると思います。こんなにざっくりでもOKです。

 まだ形状も確定していないので、棹のなめらかさとか、まっすぐさなどが未完成ですが、いちど黒で塗ると形状のゆがみが見えやすくなるという利点もあります。

(つづく)


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