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BtoB SaaS プロダクト開発の面白さ

初めまして。Sansanのプロダクトデザイナーをしている山本です。

この記事ではSansanで過ごす中で気づいた、Sansanのプロダクト開発における面白さについてお伝えしようと思います。まずはSansanというサービスについてお話ししておきますね。


Sansanとは

Sansanは、名刺管理を超えた営業DXサービスです。名刺やメールといった接点から得られる情報を正確にデータ化し、全社で共有できるデータベースを構築します。あらかじめ搭載している100万件以上の企業情報や商談をはじめとする営業活動の情報も一元管理できるようにすることで、これまで気付けなかったビジネス機会を最大化し、売上の拡大を後押しします。また、名刺関連の業務や商談準備を効率化することで、社員一人ひとりの生産性を高め、コストの削減も可能にします。

2007年より、名刺が持つ本来の価値に向き合い、名刺管理サービス市場をゼロから開拓してきました。2024年現在、契約件数は9,000件(※1)、シェア率は82.4%(※2)を占め、調査が開始された2012年より11年連続でシェアNo.1となります。

※1 利用企業数は、営業DXサービス「Sansan」をご利用いただいている契約数。
※2 出典:営業支援DXにおける名刺管理サービスの最新動向2024(2024年1月 シード・プランニング調査)


国内最大級SaaSのプロダクト

この規模のプロダクトとなると「完成されたサービス・組織なのではないか」との声もしばしば耳にします。世のデザイナーからすると「企画を提案する隙がないのでは」「分業されていて裁量を持ちづらいのでは」といった印象につながり、とっつきにくさがあるのでしょう。しかし「そんなことはない!」というのをここでお伝えします。


プロダクトマネジャー、エンジニアとの共創

これは多くのプロダクトデザイナーに当てはまるかと思いますが、Sansanのプロダクトデザイナーもまたプロダクトマネジャーやエンジニアと共に設計を進めます。

上の図に表したDiscoveryのフェーズでは、プロダクトマネジャー(PdM)と伴走し、課題がどこにあるのかを明らかにするためにニーズの調査に当たります。目先の利益ではなく、真に顧客に必要なものを追求することはビジネス理解やユーザー理解が求められ、かなりのバランス感覚を要しますが、デザイナーとしてこのフェーズから参加し、課題に対する解決策を提案する裁量もあることは大変有意義です。改革意欲のあるデザイナーなら、現実的にデザインの力で会社を動かすようなことも可能なのです。

実行フェーズでは、エンジニアと連携し、設計した体験が実現するようコミュニケーションします。より具体的な設計が必要になり、プロダクトマネジャーを巻き込んだ議論に発展することもしばしばあります。プロダクトマネジャーと描いた体験が実装、そしてリリースされたときの喜びはひとしおです。


緩むことのない成長速度

事業スタートより18年目を迎え、従業員数も1,600人を超えたSansanですが、その成長速度は決して緩むことはなくスタートアップらしさを残しています。Sansanは「今はまだ存在しない新しい当たり前」をつくることに向き合っています。現状に満足せず常に非連続な成長を目指し、3か月に75件の案件創出に取り組んだ期間もあったほどです。Valuesにも現れている通り「変化を恐れず、挑戦していく」姿勢を大事にしているのです。これまで名刺管理というビジネスの当たり前を築き上げてきたように、これから先もまだ誰も体験したことのない新たな価値を提供し続けていこうとしています。新たな価値創造や顧客のニーズの変化を汲み取ることは非常に難しいですが、それこそがプロダクト開発の醍醐味とも言えます。

そして、変化し続けるプロダクトの複雑に絡み合う仕様を理解することもまた難しくなっていきます。だからこそ難しいことに燃えるような人、その上で新たな価値を生み出すことに喜びを感じられる、変化を楽しめるような人が今のSansanで活躍しているように思います。この記事を読んで、国内最大級SaaSのプロダクトをスタートアップらしく裁量を持って推進することに魅力を感じていただければ幸いです。


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