見出し画像

映画『マレフィセント2』と〈無条件の愛〉について

こんにちは。

みなさんは、ディズニーの「眠れる森の美女」を知っていますか。王子のキスで姫が眠りから覚めて結ばれる、、いわずとしれた、あのストーリーです。

実は、その話には続きがあります。『マレフィセント』。姫を眠りにつかせた魔女の話です。彼女を主人公として焦点をあてた映画が2014年に公開されました。主演はアンジェリーナ・ジョリー。圧巻の映像美と原作の要素が存分に盛り込まれた内容に世界は興奮しました。

そして、今秋、その続編である『マレフィセント2』が公開されました。今回は、その作品を見て感じたことを綴っていきたいと思います。(極力ネタバレしない程度に、、) では、いきましょう!


『マレフィセント』の世界は「眠れる森の美女」と同じく人間の他に妖精が登場します。ティンカーベルのような小さくて空を舞う妖精から花々や木々に生命が宿ったような妖精も出てきます。かわいらしく、ファンタジー要素であふれている世界ですが、はっきり言ってしまえば、人間とは異なる種族です。この物語の世界では、その異なる種族の関係は必ずしも良いものではありませんでした。ここに物語の重要なテーマが潜んでいます。

「あなたはすべての人を平等に愛せますか?」

このような問いを投げかけられたら、何と答えますか?「すべての人といわれると少し考えてしまう」「平等に、ということは難しいのではないか」「現実は難しいかもしれないが、その努力はしたい」などと様々な考えが出てくるかもしれないです。

世界では紛争や争いは絶えません。そして、経済上の理由でも、宗教上の理由でも、いまなおあらゆる格差が残っています。もしも、すべての人が自分を愛し、自分以外の他者を平等に愛することができたらどうなるか。

インドのカルカッタで飢餓や病気で苦しむ人々に手を差し伸べたマザー・テレサは「愛の反対は憎しみではなく、無関心です」と言ったそうです。それでは、〈愛〉というものは「関心を持つ」ということなのでしょうか。


話が大きくなりすぎたので、身近な世界を考えていきます。日曜日昼間の電車の中を想像してみてください、、、あなたは歩き疲れてやっとの思いで席に腰掛けました。一息つきます。「よかった、座れた、、」。少し離れたところにご高齢の方が立っているとします。あなたはすぐに席を立って声をかけに行きますか?近くの人が席を譲るべきだと思って知らないふりをしますか?それとも、そもそもそのような状況に気づかないですか?

だいぶマレフィセント要素がなくなってきました(汗)。少しまとめていきましょう。『マレフィセント2』では人間と妖精という種族間の相違と争いが描かれていました。そして、みなさんに考えていただいたのは「すべての人を平等に愛せるか」ということでした。私がこの作品を観て感じたことは〈愛〉、しかも、〈無条件の愛〉でした。

「人間とは異なる生命体が地球に訪れたら、我々は何をするだろう?」「すべてのものに対する無条件の愛とは?その愛をもつためには何をしなければいけない?」「そもそも人間同士でも〈相違〉と関連して起きる争いや対立があるのではないか?」「マイノリティなものや自分とは異なる価値観や行動を否定的な視線で見ていないか?」「つまらない自分の利益のために〈寛容性〉を失ってはいないか?」etc,,,


結局、それらの疑問が浮かんでくるだけで、〈愛〉〈平等〉〈世界〉に関するはっきりとした結論は出せません。

ただ一つ自信を持って大切だと言えることは、これらの大きな難題に対して〈考え続けること〉を止めてはいけないことだと思いました。「ジェンダー問題」「宗教」「グローバル化」「持続可能性」「バリアフリー」「文明と文化」「人権」「環境問題」「科学技術」などなど、発展させて考えられることは山のようにあります。

本日の締めくくりに、再びマザー・テレサの言葉を引用します。

「私たちすべてが必要としているのは、祈ること、そして、他の人をもっと愛し始めることなのです」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?