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世界情勢と私の動向

デンマークから日本に帰国したのが6月末。8月に就活をして9月から仕事を始めました。前回とは違う分野でのお仕事で、看護師としてのスタンスも着地点がわからずフワフワとしている状態が続いていました。その状態は少しモヤモヤするけれど、考える幅がありとても面白いです。自分の価値観が変わったり、新たな視点が入ったり、自分の思考パターンの偏りを知ったり、気づきが多い仕事はとても楽しいです。そんなこんなであっという間に2ヶ月が過ぎたとき、グループチャットに1人の友達からのチャットが入りました。

今日はロシアから50機のドローンが飛んできて、6時間にわたって警報アラームが鳴ってたの。私はそれを生き延びて仕事していることを賞賛したい👏

文面から分かるように彼女はウクライナに住んでいます。この子とはデンマークの学校で知り合いました。そのチャットに対してグループの皆んなが彼女を心配するチャットを返信していました。私もとても心配で、でも生きていてくれたことに本当に感謝しました。

でもそこで私は一つのことに気づきました。私はこの2ヶ月間、ウクライナの情勢についてほとんど情報が入っていなかったのです。このような恐ろしい事態が友達の身に起こっていたにも関わらず、私はこの事実を彼女の言葉で初めて知ったのでした。それからYouTubeでこのニュースを調べ、どれだけ悲惨だったのかを知ることができました。

イスラエルの問題もそうです。Instagramで投稿やリールが流れてくればそこから情報をキャッチして知る機会はありましたが、そこから情報をキャッチできなければ、どこからもその情報に触れることができませんでした。

私がテレビを見る習慣があまりないからかもしれません。情報を得るためにもニュースは意図的に見るようにしていますが、ニュースをやっていないタイミングが多く、ほとんど見ることができていません。
そしてそれ以外のバラエティ番組などは逆に意図的に見ないようにしています。それはバラエティ番組が今の世界の情勢とかけ離れすぎている気がするからです。
ニュースを見て世界の悲惨さを知ったとしても、バラエティ番組をずっと見続けていたら、世界はこれほど平和なのではないかと勘違いしてしまう気がしているのです。

テレビの中のニュースは自分とは違う世界を生きている人たちだと洗脳されているようで、私はウクライナやイスラエルで苦しんでいる人たちに申し訳なくなり、バラエティを見ることを辞めたのです。

私は働き始めてから、そのように世界から日本が、自分が孤立していっている危機感がむくむくと湧き上がってきました。仕事に集中して、仕事のことだけを考えていると、1日の中で1回も世界のことを考える機会がないのです。まして、日本の貧困問題や少子化問題など、日本の情勢ですら自分は1回も考えない日があるのです。私が働く理由が、日本や世界が目指す平和や豊かさに向かっているのに、私は今それを隔てている問題を全く見ることができず、目の前の仕事に必死になっているのです。

目の前の人も救えないで何が世界平和だ、と言われればそうなのかもしれません。私が現実逃避しているだけなのかもしれません。今は目の前にある小さな問題をキャッチしてそれらが集まって大きな問題となっているということに気づくための時間なのかもしれません。きっと今の時間も私にとってとても大切な時間なんだと思います。

でも、世界から私がどんどん遠のいていくようで、とても危機感を感じるのです。デンマークに行く前の、世界のことなど何も考えていなかった、仕事に生きていた自分に戻ってしまうのではないかと怖さを感じるのです。

私がデンマークから日本へ帰国する時に一番恐怖に感じていたのは、自分が日本の思考に染まってしまうことでした。デンマークで広い視野を持つことができて、自分のケアの基盤とか、これからこうしたいという強い気持ちが、日本で生活しているうちに日本の思考に染まってしまい、また以前の私に戻ってしまうのではないかと恐れていたのです。

私は日本の、世界の問題に常に目を向けていたい。願わくばそれに向けて仕事をしていたいと思います。今はそこに向かっていない自分に焦りを感じますが、目の前の問題や仕事もきっとそこにつながっていると思い、働いていきたいと思います。

そして時期が来たら、もしくは私の我慢の限界が来たらまた別の世界に飛び込んでみようと思います。

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