アリスの落管主義|ジョイスる国のアリス(3)

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兎追いしアリスは河の原を突っ切ると、ちょうどさっきの兎が垣根の下の大きな兎穴に転び落ちていくところだった。遅れじとアリスも追落、あとでどうやって出てこられるかは考えもしなかった。

段落(ババババベラガガラババボンプティドッヒャンプティゴゴロゴロゲギカミナロンコンサンダダンダダウォールルガガイッテヘヘヘトールトルルトロンブロンビピッカズゼゾンンドドーッフダフラフクオヤジジグシャーン!)

不思議と鏡の双書は初耳には寝床で、のちには命流くアリス譚吟遊史に語り継がれる。いまや離壁の大潰落のごっ墜男フィネガンのずってーん落も巻き込んで、頭んぐり身が食むしゃらに浅索好きを西へと井戸ませ、無垢っちょあんよを探しにやらせる。そのひっくり肢ってん場っ点は川の垣根の隅ロッキー、兎ン寝ル管りはべるはだべるの図書管。垣根に落ちた落書きの音が管勢を挙げる。

数多ある言葉の中から厳正なる方法で適当に選ばれた文字を適切に並べ漢字ひらがなカタカナalphabetを織り交ぜながらアリスがゆっくりと落ちる描写はこのようにすればexpressできるのではないかと筆者の考えも合わせて書き連ねていったところで先ほどの段落のカタカナ100字の音の意味はなんであるのかと疑問をもつ方もおられると思うので先に言っておけばこれは雷の音を表し場面と人類の意識の転換を示しているというようなことがWikipediaに書かれており白兎とアリスが穴に落ちたところで土管という擬音語を費やそうとしたときにどうせならフィネガンおやじも転げさせ行く行くはハンプティダンプティもどこかで落ちることになるだろうから雷といっしょに神々の名のもとに落としてしまえと思ったので偉大な音となってしまったのだが筆者も巻き込まれてしまい自ら登場する羽目となってしまった次第で漢字を学ぶために日本に伝来したという千字文とは全く関係ないアリスは音無しく上手に落っこちていくのを楽しんでいて兎も眠る卯さ三つ時のような兎ン寝ルを三わたす時間がありすると壁には本棚や戸棚がぎっしりと詰まりホントだなとあまり詰まらないことにならないようにと気を揉んでいると頭が柔らかくなりはじめたからには落ち着くまでは殻を破るような考えを意味出そうと棚から缶ではなく瓶を取り出したらオレンジマーマレードとラベルが貼ってあり甘酸っぱいtravelとなるかと期待したが中は殻っぽで破ることはできず割ってしまうとトラブルになるかもしれず放っておこうと筆者に委ねられたかたちとなり未完のまま冷凍庫で柑橘しようとしたが都合よく零度の冷凍庫は見当たらずまあまあ零度にもできないのでもう少し煮詰めてみようと努力するも虚しく煮詰まるだけでなぜこんな文章を書き出してしまったのだろうと自己嫌悪に落ち入り天を仰げば兎追いしと見えるも美味しく食べてしまうわけにはいかず後味が悪くなると思っているとアリスのひとり言が聞こえてきて彼女が言うにはこんなに上手に落っこちられるのだから階段を転がり落ちても平気だとか家に帰ったらみんなであたしのことすごく勇気があるって思うわとか屋根から落っこちたってあたし絶対なんにも言わないからとか楽観的にカラッと言っているのを聞いてたしかに死んでしまってはなにも言えなくなるけどまだ落下中で死んではおらずここまでは上手いか下手かは別として無難に落ちているではないかとひとまず自文に小さい丸を付けた。

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