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十一、図形を移動させた後、回転させる。(五千文字以上の解説付きです)

■サンプルページはコチラ↓

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■このプログラムの解説は、次のExcelファイルをご覧下さい。

■htmlのコードです。↓

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset="utf-8" />
    <title>図形を平行移動させ、その後回転させる</title>
  </head>

  <body onload="main()">
    <canvas id="webgl" width="400" height="400">

    </canvas>

    <script src="webgl-utils.js"></script>
    <script src="webgl-debug.js"></script>
    <script src="sano-func.js"></script>
    <script src="gyouretsu.js"></script>
    <script src="idou_kaiten.js"></script>
  </body>
</html>

■JavaScriptのコードです。↓

// 頂点シェーダのプログラム
var VSHADER_SOURCE =
  'attribute vec4 a_Position;\n' +
  'uniform mat4 u_ModelMatrix;\n' +
  'void main() {\n' +
  '  gl_Position = u_ModelMatrix * a_Position;\n' +
  '}\n';








// フラグメントシェーダのプログラム
var FSHADER_SOURCE =
  'void main() {\n' +
  '  gl_FragColor = vec4(0.6, 0.0, 0.9, 1.0);\n' +
  '}\n';

function main() {
  // Canvas要素を取得する
  var canvas = document.getElementById('webgl');

  // WebGL描画用のコンテキストを取得する
  var gl = getWebGLContext(canvas);
  if (!gl) {
    console.log('WebGLコンテキストの取得に失敗');
    return;
  }

  // シェーダを初期化する
  if (!initShaders2(gl, VSHADER_SOURCE, FSHADER_SOURCE)) {
    console.log('シェーダの初期化に失敗');
    return;
  }

  // 頂点座標を設定する
  var n = initVertexBuffers(gl);
  if (n < 0) {
    console.log('頂点座標の設定に失敗');
    return;
  }

  // モデル変換用のMatrix4オブジェクトを作成する
  var modelMatrix = new Matrix4();


  // モデル変換行列を設定する
  var ANGLE = 90.0; // 回転の角度
  var Tx = 0.5;     // 平行移動
  modelMatrix.setRotate(ANGLE, 0, 0, 1);  // 回転行列を設定する
  modelMatrix.translate(Tx, 0, 0);        // それに平行移動行列を乗算する

  // モデル変換行列を頂点シェーダに設定する
  var u_ModelMatrix = gl.getUniformLocation(gl.program, 'u_ModelMatrix');
  if (!u_ModelMatrix) {
    console.log('u_rotMatrixの格納場所の取得に失敗');
    return;
  }
  gl.uniformMatrix4fv(u_ModelMatrix, false, modelMatrix.elements);


  // Canvasをクリアする色を設定する
  gl.clearColor(0.3, 0.7, 0.7, 1);

  // Canvasをクリアする
  gl.clear(gl.COLOR_BUFFER_BIT);

  // 三角形を描画する
  gl.drawArrays(gl.TRIANGLE_STRIP, 0, n);
}

function initVertexBuffers(gl) {
  var vertices = new Float32Array([
    -0.41, -0.26, 0, 0.67, 0, 0, 0.41, -0.26
  ]);
  var n = 4; // 頂点数

  // バッファオブジェクトを作成する
  var vertexBuffer = gl.createBuffer();
  if (!vertexBuffer) {
    console.log('バッファオブジェクトの生成に失敗');
    return false;
  }

  // バッファオブジェクトをバインドする
  gl.bindBuffer(gl.ARRAY_BUFFER, vertexBuffer);
  // バッファオブジェクトにデータを書き込む
  gl.bufferData(gl.ARRAY_BUFFER, vertices, gl.STATIC_DRAW);

  var a_Position = gl.getAttribLocation(gl.program, 'a_Position');
  if (a_Position < 0) {
    console.log('a_Positionの格納場所の取得に失敗');
    return -1;
  }
  // a_Position変数にバッファオブジェクトを割り当てる
  gl.vertexAttribPointer(a_Position, 2, gl.FLOAT, false, 0, 0);

  // a_Position変数でのバッファオブジェクトの割り当てを有効にする
  gl.enableVertexAttribArray(a_Position);

  // バッファオブジェクトのバインドを解除する
  gl.bindBuffer(gl.ARRAY_BUFFER, null);

  return n;
}

■参考文献:WebGL+HTML5 3DCGプログラミング入門 (良い本ですが、絶版)

■以下は検索用のデータです。(先程のExcelファイルの中身の一部です)

ここはベクトル。例 (x, y, z, w)
ここは行列。mat4は4×4行列。

GLSLでは、行列×ベクトルの計算が可能。
また、この部分のvoid main()はGLSLで書かれている。下に出てくる、JavaScript内のmainとは別物。GLSLのvoid main()は予約された関数名なので、名前を変えてはいけない。
gl_Positionは、GLSLの組み込み変数なので、名前を変えてはいけない。

Matrix4は、ライブラリ内のコンストラクタ。普通の関数でなく、コンストラクタの場合は、区別の為、頭文字を大文字にする慣習があるようです。
new演算子を使って、rotMatrixにMatrix4が持つ属性を持たせる。

回転用の座標変換行列。setRotateはライブラリの中にある自作関数。
setRotate(角度, X軸周りの時は1そうでない時は0, 同様にY軸, Z軸); 第2~4引数を調整すれば、任意の軸まわりの回転も可。
※ここでのポイントは、”説明図”シートを参照して下さい。
ANGLEの値を代入した、回転行列がここで作られます。
上記で作った回転行列に、平行移動行列を乗算します。
”set”が付いていない行列の関数は、既存の行列に”右から乗算する”関数です。(自作関数)

"u_ModelMatrix" 用の、UniformLocationオブジェクトを取得しています。

指定されたバッファオブジェクト(vertexBuffer)を、gl.ARRAY_BUFFERという名前のバインドポイントにバインドします。
バインドポイント → バッファオブジェクトを収納しておく場所の様なイメージ。
”バインドポイントにバインドします” → バッファオブジェクトを収納する為のスペースに、バッファオブジェクトを収納します、的な意味。

verticesのデータ(69行目付近)を、gl.ARRAY_BUFFERに書き込む。

gl.getAttribLocation → 直訳すると、attribute変数の位置(場所)をゲットする。
指定されたプログラムオブジェクト("gl.program")内の頂点属性の位置を取得します。
第二引数のa_Positionは、取得したい頂点属性の名前。(4行目で定義) 取得される側は、attributeで宣言されていなければならない。
一方、var a_Positionには、取得された頂点属性の位置が格納される。
この様な形にしているのは、頂点属性を繰り返し使用する為、gl.getAttribLocationを繰り返し使うのではなく、一旦var a_Positionに入れて使用し、負荷を軽くするためだと思われる。
混同を避けるために変数の方のa_Psitionは名前を変えた方がいいかもしれない。
というわけで、私がWeb上に掲載しているプログラムの一部では、変数の方を、a_PositionLocという名前に変更しました。

gl.getAttribLocationは属性が見つからない場合、-1を返すので、a_Positionが-1の場合は、エラーメッセージがconole上に表示される。

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平行移動した三角形の座標:①=平行移動行列*三角形の座標(座標なので、4×4行列ではなく、ベクトル)

①の後、回転した三角形の座標:②=回転行列*[平行移動した三角形の座標:①=平行移動行列*三角形の座標]

です。
上記の2つの式を合体させると、次の様になります。

①の後、回転した三角形の座標:②=回転行列*(平行移動行列*三角形の座標)

上記の、回転行列*(平行移動行列*三角形の座標)は、計算の順番を変える事ができます。

①の後、回転した三角形の座標:②=(回転行列*平行移動行列)*三角形の座標

”三角形の座標”は、プログラムによって異なりますが、回転行列や平行移動行列はある程度決まった形なので、ライブラリ化できます。
そこで、(回転行列*平行移動行列)をライブラリ化すれば、汎用的に使うことができます。

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以上です。

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