見出し画像

美味しいパンさえあれば

「今日はゆっくり、かめさん速度で」

と、まず手持ちのノートに書いてみました。ここ数日息子が風邪でダウン、保育園を休み、自分もそれをちょっと貰ったのかお疲れモードでなんかだるい。そんな状態だったんですが、この一言を書いただけで、一気に気が抜けて、スローでも小さく積み上げようってな気持ちが湧いてきました。

けっこう使えるおまじないかもしれません。

そういう、ちょっとした事で、気持ちをちょこーっとでも上げてくれるモノ、コトって大事だなぁと子育てし始めてからは一層思います。

ちょっと仕事ややりたいことについての計画を建てようものの、子どもの都合で一瞬にして崩れ去ったり、こっちの気持ちがどーんと落ちたり、そんな事はしょっちゅう。

でもそういう時、アレさえあれば!というもの一つに、私は「美味しいパン」があります。

大学の頃パン屋さんでアルバイトをしたり、昔からパンは大好きなんですが、数年前、とあるパン屋さんと出会って、単に美味しいというよりは、じわじわと滋味あふれる旨み、その奥深さに虜になりました。今は引っ越しして行きづらくなってしまい、そのパン屋さんには行けてないのですが、同じようなイズムを感じる(私が勝手に感じる)パン屋さんに出会うと、きたきた~と心の中がハイになってしまいます。

家の近所に、そんな私好みのとっておきのパン屋さんを見つけ、時々疲れたな―、なんて時のご褒美に、足を運んでいます。

美味しいパンは見た目からもう美しく、まさに絵になるおもむきです。歯ごたえはあればあるだけ良くて、少し酸味があり、しっとりした粘りのある生地が好みです。バゲットだとちょっと焼いてカリッとさせた所に、バターを少し溶かしてかじりつく。至福、のため息でちゃいます。はぁ。

こうやって、人に語らせたくなる、人の気持ちを上げてくれるものを提供できるお仕事って、本当にすごいなぁ、うらやましいなと思えます。

そのための味への追及、努力を相当されているのだと思いますが、自分も見る人にそういう気持ちを持ってもらえるようなもの、じわじわーっと気持ちを上げてくれる、発酵したパンのようなもの作れたらなぁなんて、ふと思いました。

目指すは噛めば噛むほど、な絵かもしれません。

かめさん速度で、良い一日を。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?