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人生観を変えられた一言

遡る事二十年程前の話です。
当時、27〜28歳だった私は、結婚を前提にお付き合いしていた方がいました。

それが現在の家内なのですが、結婚するにあたり、我々は「ある問題」を抱えていました。

今となっては問題でも何でもない事ですが、若かった我々には、それが大きな壁だと思いこんでしまっていたのでした。

その、気になる問題は何かと言いますと「私は長男」家内は「一人っ子」だから。

いわゆる、長男はいつか家を継ぎ、お墓などを引き継ぐ立場になる訳です。
相手も一人っ子なので、いつかは同じ立場になる。
つまり、いつの日か一家庭で二家庭分のお墓やら仏壇やらを引き継がなくてはならいのです。

これが、長男と一人っ子の結婚が難しいと言われる理由です。

当然、周りもその事を気にして、良かれと思って「本当に大丈夫なの?」と聞いてきます。

この周りの気づかいが、当時の我々には重苦しく、ありがた迷惑な声掛けだったのです。

「そんなの関係ねー!」
最初はそう思っていた私も、段々不安になり、「お互いに好きだから結婚する」なんて夢物語なのか?
二人の未来よりも両家の未来を考えて結婚しなくてはならないのか?
結婚はお墓の為?先祖の為?
そう考えてしまうようになり、何が正しいのか、どう進めばいいのか分からなくなってしまったのでした。

でも、考えてみれば私の父も長男で母は一人っ子。
親も同じ条件で結婚しているのです。
なら、親に相談しよう。
そう思い、遠く離れた実家に電話をしたのです。
電話には母が出て、「結婚したい人が居るけど、長男と一人っ子の結婚ってダメなの?お父さんとお母さんも結婚したでしょ?」
そう質問している最中に、張り詰めていた思いがはち切れた様に号泣しながら話していました。

そんな私に母は静かに、「お父さんに代わるから話して見なさい」と言うと、父と電話を代わりました。

既に号泣している状態の私は、そのまま父へも同じ質問をしました。

そこで、父から返ってきた言葉が、物凄くシンプルなのに、物凄く私の心を揺さぶりました。

この言葉が、私のそれ以降の人生でも、何かを決断する時の指針になっています。
これは、私に限らず何かに迷っていたり、悩んでいたり、壁にぶち当たっている人皆に当てはまる言葉がです。


私の人生観を変えた父のその一言とは・・・

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