毒舌は愛の裏返し。頼れる10番は、”クラブ史上初”の補強選手だった。
高木和正との4年間。
「補強」とは、実力のある選手を加えてチームを強くすることだと思っている。その観点から言えば、高木和正は栃木SC史上初の補強選手だったと言える。
栃木はJ2に加入したものの、JFLとのステージの違いに大きく戸惑い、苦しんだ。あらゆる手を尽くしたが勝利は遠かった。一例を挙げれば、何度も必勝祈願をしたが、ついぞサッカーの神様は微笑んでくれなかった。
歓喜の味が薄かったJ2初年度、対戦した相手チームでインパクトを残したのが、FC岐阜の高木だった。とにかく、やられた印象しかない。中村俊輔に憧れる高木の左足は、栃木にとって厄介極まりなかった。
いい選手を取るばかりが補強ではないと思っている。苦手チーム、ライバルチームの戦力を削ぎ落とすことも、また補強だと考える。
J2での2年目、栃木はFC岐阜から高木を獲得した。背番号10を託され、副キャプテンに指名された。期待度の高さが伺える。
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