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亜熱帯のさなか

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書いた詩を ここにまとめています。 若いころに書いた詩なんかも、織り交ぜながら 記憶を どこかに メモするように 細々と 書いています。
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2023年4月の記事一覧

過去

わたしの
生きた証を
のこさないでね

あなたに宛てた手紙も
あなたの隣に写った写真も

全部まるごと
消してしまってね

あなたの記憶からも
わたしが
生きた証を

わたしは
あなたの事
ずっと ずっと
忘れずにいるから

あなたと刹那を生きた証は

わたしが
忘れずにいるから

どうぞ
思う存分 わたしを
忘れてね
#詩 #詩を書く#詩作#記憶#生きる#ポエム

無題

どんなに
どんなに
愛したところで

どんなに
どんなに
あなたを 信じていても

なんだかなあ

少しすれば
あなたも
あなたも
わたしも

みんな
いなくなってるんだ
#詩 #詩を書く#ポエム#詩作

氷柱

とても寒い朝
雨戸を開けて
軒先にぶら下がる
氷柱を
ほら、見て
と いいながらはしゃぐ あなた

まばゆい朝の光を
全身に受けて

なんだか
選ばれた者のよう

なぜ 生きるのか

あなたは
考えていたのでしょう?

答えは 見つかった?
氷柱が溶けて
水に戻るとき

僕には
教えてほしい

あなたの見ているものを

なぜ 生きるのか

僕がいるからと
答えて

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無題

わたしは

わたしを
形成すべく

立っている

あなたは
あなたの見ているもののために

それぞれが
独立している

たっての希望は
各々の

思考した
在るものとしての

限定された言語ではなく

とても 平たい場所に
あなたと
わたしは

ひとり 立っている

寄せてはかえす 海の
海の呼吸している調べに
酷似している
#詩 #詩を書く#ポエム