【故人にもご遺族にも”きめ細やかな気配り”】お客様によりそう達人インタビュー vol.1 吉祥寺会館 柳田真歩さん
こんにちは。燦ホールディングスnote編集部です。
燦ホールディングスの子会社、公益社では毎回半期ごとに様々なジャンルで優秀な成績だった方、スタッフからの推薦などで表彰式が実施されています。
今回は2021年度の公益社の首都圏エリアで「サービス総合表彰」の1位を受賞された、公益社吉祥寺会館の柳田真歩さん(葬祭ディレクター1級)にお話を伺いました。「サービス総合表彰」はお客様アンケート評価の総合評価をもとに算出しています。
大好きだったおじいちゃんとの別れが心に残っていて
インタビュアー:公益社でお仕事をしようと思ったきっかけなどありますか?
柳田さん:学生の時に2人いた祖父が亡くなりました。1人目の祖父は亡くなる前に心の準備が少しあったし、その時の葬儀社に色々助けてもらった思い出ですが、2度目の祖父の時は急死だったこともあり、葬儀までにあまり祖父に会えなかったり、時間がかかって葬儀の際は祖父の体の様子も少し変わっていました。また、1度目と葬儀社が違って葬儀社の方も質問しても分からなかったり答えもあいまいで、家族がなかなか祖父との別れに向き合うことができなくて、、、
その時に感じたことが今の自分のきっかけかもしれません。
まずはミスなく滞りなく
インタビュアー:葬儀の担当になっていて意識していることはありますか?
柳田さん:私が何かをして差し上げる、のではなく最初から最後までご遺族の方が困ることなく時間が過ごせるようミスなく滞りなく、と考えています。葬儀は誰もがそう多く経験しないので、詳しい方は少ないです。多くの方が詳しく教えてほしいであったり、「分からない」ということを言いにくく、どうしたらいいんだろうと思っておられると感じています。
分からないのが当たり前だし、間違っているということもあまりないです。
今はネットで調べることもできますが、検索すると様々な意見がでてきて余計混乱されるお客様もいらっしゃいます。
インタビュアー:そうですね。調べれば調べるほど正解がわからないことがあります。
こちらでできることはサポートしますのでなんでも言ってください
柳田さん:なので、ちょっとでも心配なことがあったら何でも聞いてください、こちらでできることはサポートしますのでなんでも言ってください、とお伝えすると、比較的お客様も話してくれるようになります。
葬儀社にやってもらった、というよりもお客様自身がちゃんとお別れの儀式を故人にやってあげた、という思いでお別れすることがグリーフケアにもつながると思いますので、私はできるだけお話を伺って、お客様の表情や動きを見ながら自分が今何をしたらいいかを考えて行動しています。
亡くなった故人の方も大切にご遺族の方も大切にしています
インタビュアー:アンケートの中に故人の方が好きだったものを柳田さんが葬儀の時に準備してくれてうれしかった、と書かれているのを見たのですがそんなこともされているのですか?
柳田さん:葬儀は私自身もご遺族の方と「一緒に」送り出すものだと思っています。亡くなった故人その人のことを何も知らないで送ってあげるより、いろいろ伺ったうえで一緒に送り出したいと思っています。亡くなった故人の方も、ご遺族の方も両方大事にするのが当たり前だと思っています。
ただ、私がすべてやってしまうとお別れの儀式を奪い取ってしまうと思うので、その故人が好きだったというお話を伺って、お棺に入れることもできますよ、などの話をさせていただいたりしますが、ご家族がご自身で故人を思ってやってあげた、と感じられる状態にすることが大切だと思っています。
自分自身がまず余裕を持つようにしている
インタビュアー:柳田さんが葬儀によりそうなかで心掛けていることはどんなことですか?
柳田さん:自分自身がまず余裕を持つようにしています。葬儀は事前に想定しておいても想定外のことがおこります。その時に一緒にパニックにならないようにと思っています。喪主さんはご自身もですが、色々忙しい中、ご親戚とコミュニケーションをとる時間がとれないことが気になられる方もいらっしゃいますので、様々な方に目を配って今自分が何をしたらいいのかを考えています。
インタビューの後で
このインタビューの日はちょうど担当の葬儀も入っておられて
ご遺族の方が皆さんいらっしゃいました。
柳田さんはご遺族の皆さんの様子を後ろから伺いながら、、、、
「(故人様と)朝のご挨拶をされますか?」と自然にお声がけされて
みなさんが故人様のお棺に行って顔をご覧になられて少しお話をされて。
ご遺影は眼鏡をかけておられたのですが、
「普段はお眼鏡はされていたのですか?」などと話をされることで
ご遺族の方々は
「故人は〇〇で、、、」「そうそう▲▲なこともあって、、、」
と故人様の思い出話をされていました。
「葬儀までは親族控室でゆっくりされても、式場(故人さまのおそば)にいらっしゃってもいいですよ」
とご遺族と葬儀前の時間をどう過ごされるかについて話をしながら柳田さんがお茶を出されていました。ご遺族の様子をご覧になりながら、ご遺族が最後の時間を充実して過ごせるよう柳田さんは配慮されているんだなと感じました。 (担当S)