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当社取締役の松本が日本キャリア・カウンセリング学会 シンポジウム登壇

 11月5日(土)~11月6日(日)に行われた「第27回日本キャリア・カウンセリング学会」(オンライン)のシンポジウムに、当社取締役・ビジョン・クラフティング研究所所長の松本桂樹が登壇し、以下のような発表を行いました。


「人的資本経営に活かすキャリア・カウンセリング」

—健康経営、ダイバーシティ、従業員エンゲージメントの視点から

<シンポジスト>
 松本 桂樹 株式会社ジャパンEAPシステムズ 取締役
 安達 智子 大阪教育大学教授
 山本 寛 青山学院大学教授

<指定討論者>
 石山 恒貴 法政大学教授

<司会>
 古田 克利 立命館大学准教授

【シンポジウム概要】

 人的資本経営とは、人材を「コスト」ではなく「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出し企業価値向上につなげる経営のあり方です。デジタル化の進展による社会構造の変化、それに伴う個人のキャリア観の変化など、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。企業が事業環境の変化に対応しながら、持続的に企業価値を高めていくためには、経営戦略と適合的な人材戦略が重要となります。

 このシンポジウムでは、人的資本経営の中でも近年注目を集める「健康経営」「ダイバーシティ」「従業員エンゲージメント」の視点から、最新の学術的知見と実践事例を3名の専門家からお話を頂きます。

【松本の発表概要】

 健康経営の概念は、ロバート・ローゼンの「ヘルシーカンパニー」の概念が元になって発展しました。健康施策が経営対策になるという観点は、EAPの観点と類似しています。実際、日本にヘルシーカンパニーの概念を紹介した元産能大学の久能先生は、国際EAP協会で初の日本人会員になった方でした。

 健康施策が経営にとってもプラスになるという観点および様々なデータは、経営者の目を健康経営へと向けさせ、経済産業省が推進する健康経営顕彰制度の活用につながりました。しかし、この顕彰制度の促進は、健康経営施策が逆に顕彰認定のための施策となってしまったように感じており、健康施策に肝心な人間味や温か味が感じられにくくなってしまった印象を持っています。

 人的資本経営の流れでは、健康経営は健康施策に留まらず、一人ひとりの働きやすさ、働きがい、生きがいを支援することに位置づけられます。今後EAPに携わる専門職は、健康支援とキャリア支援を融合させ、社員一人ひとりのウェルビーイングを支援する温かみある関わりが求められると考えています。

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