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心と社会の研究室

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心と社会について、様々な角度から書いています。書く文章は、ひとりごとみたいなもの、エッセイ的なものから学術的なものまで、幅広く。
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#心理療法

「甘え」がもたらす癒し――アラン・N・ショア『右脳精神療法――情動関係がもたらす…

いま、心理療法の世界ではパラダイムシフトが起きていると言われます。 一言でいえば、「情動…

ジェネラリスト・ソーシャルワークと学校という場

最近、スクールソーシャルワーク領域でホットな観点に、ジェネラリスト・ソーシャルワークとい…

野口整体が考える「健康」について

野口晴哉さんという方が創始した野口整体は、いまでは自然健康法として知られています。 私が…

『ゴジラ-1.0』と戦争の記憶

いま、上映中の『ゴジラ-1.0』。前知識がないまま行ったものだったので、一番の感想は「そ…

リフレクション(内省すること)と世間体(周囲に合わせてしまうこと)

海外ではカウンセラーやセラピストはとても身近な相談相手ですが、日本ではまだそうでもありま…

自分で決めることの難しさ

何かを決める。例えば、面接の日時とか。この人のカウンセリングを受けようかとか。働き方とか…

ノイマン『女性の深層』と個性化

神話とか昔話とかを、人間の心の発達という観点からみるのは、けっこう面白いと思います。 人間の心理的発達についてユング派のエーリッヒ・ノイマンさんは神話との関連から書かれています。 私などは、ノイマンさんの本を読んでも、たぶん全然理解できていないのですが、それでも、何か「なるほど」と思ってしまうことがあります。 「個性化」、すなわち、――自分の個性が表に出てきてほんらいの自分にまとめあげられていく――と、言うのは簡単ですが、なかなか難しいプロセスでもあるように思います。特

「忖度」と「分かる」の違いについて――理解されてしまうことの傷つき

歴史学者の阿部謹也さんは、日本人が生きてきた枠組みとして、また日本人を支配してきたものと…

母と子のための精神分析――「親になるということ」にともなう心の変化について

ダニエル・N・スターンという精神科医は、『母親になるということ』という本の中で、次のよう…

こころはどのようにして育まれていくものなのか

精神科医の小林隆児さんは、「関係」から自閉症や発達障害について診療にあたっている方です。…

昔ばなしと心理療法

昔ばなしを読んでいると、ある種類の心理療法を受けているような気分になることがあります。 …