【貴方の感想ですよね】WITCH WATCHはジェンダー漫画？

陰キャも学祭で盛り上がろうという話の展開で、週刊少年ジャンプで連載中の『WITCH WATCH』が、上のコマで話題になった。
陰キャの自分はこのコマで目覚めた（？）ので、１・２巻まで購入して読んでみた。

造りが丁寧だし、中身も面白い。オタクネタが入りながらも、陽キャになるためにはどうしたら良いか、を読みながら考えたりする。漫画で興奮したのも久しぶりだ。

２巻まで読んだのだが、ゆっくり読んだ結果、この作品のイイタイコトは見た目は大学デビュー本だが、本当はジェンダーについて語りたいのではないか？と感じてしまった。

結論から先に言うと、この漫画は、専業主婦になることにキレた女が専業主夫と付き合って仕事で自己実現したいと思う。しかし、その専業主夫は仕事感覚で家事をこなし愛情が全くない。今の所結局は肉体で女を守ることでしかそれっぽい男女関係になれない、というのが序巻という踏み台としてのイイタイコトではないかと（イイタイコトであって、この感想はストーリーとは全く関係ない）。

ヒロインのニコは魔女で高校生活を送ることになる。主人公モイちゃんはそのニコと一緒に暮らしながら悪い超人から彼女を守ることになる。

魔女という設定。１話でニコはホウキで空を飛ぶのだが、ここで自分はジブリのアニメを思い出した。ジブリのアニメでは空を飛ぶことと自己実現がセットになっている。何かとジブリのアニメは空を飛ぶ作品ばかりだ。

育児はないが、料理は男性のモイちゃんがやる。ここからはほとんど想像だが、掃除もやってそうだし（１巻のガラスの破片掃除）相手より早起きするし服のファッションにも敏感（第６話で知識を披露する。ヒロインはワンピースしか持っておらず疎そう）。古い男女観でいえば両者の性別は逆である。ちなみにニコの親は離婚しており、父親は旧来の父親、みたいなのかもしれない（うろ覚えなので間違っているかも）

そして、そんな優しくてイケメンなモイちゃんにニコは惚れてるのだが、男性のモイちゃんはニコには惚れていない。

男女の性別観が入れ替わって女性のニコちゃんは魔法という個性で高校という仕事みたいな場で活躍できて本人は楽しくて女性の活躍ということで喜ばしいことなのだが、反対に旧来の家事を引き受けた主人公のモイちゃんは不満は無いが愛情も２巻までではあまり無い。これまた旧来の男女観を入れ替えているだけで、異性を支えることが社会の役に立つための専業主夫のミッションぐらいにしかなっていない。

そういうわけで家族としてはまだ全然成立していないが、唯一ニコとモイちゃんが仲良しペアになるところが、悪い超人に襲われてる時、「男性」として女を守る時、ぐらいだ。頑張っているけれども、仲良しになるには旧来の思想に立ち返るしかない、という１・２巻で男女間のディストピア（再三書くがこれは僕が感じた漫画のイイタイコトであって、作品はとても明るい楽しい漫画である）が感じられる。しかし、まだ１・２巻なのでこれが作品の答えではないだろう。

ちなみに２巻からは元彼みたいな男が出てくる。しかし主人公は文句を言わない。旧来の女性像みたいなネムという女も出てくる。この先、このラブコメはどうなるんだか。

読んでいない人からしたら意味不明な感想になったけれど、パートの俺がストレス発散で書くことでは、ここが限界だ。