派遣先の面接での出来事
以前4年前くらいに見つけた家の近所にある会社の派遣社員の面接を受けた時のお話です。
そこは家から近いし時給も1000円と高いからいいかなぁ〜と軽い気持ちで受けた精密機械の製造会社でした。
派遣先の担当の男の方は60代くらいの優しい感じのおじさんでわたしはその派遣の人には田舎暮らしの楽しみなどを色々話せるような親しみさえ感じるような人でした。
わたしはその派遣担当の方に紹介された会社へ面接へ向かった。
会社に着き、玄関でスリッパを履き替え事務所に通される
長テーブルと対面の椅子が4つ置いてあるだけの殺風景な部屋で私と派遣のおじさんは椅子に座り社長を待っていた。
しばらくするとこの会社の社長が入ってきました。
そして、社長が挨拶し椅子に座る。
お互い挨拶し、派遣のおじさんと社長が話始めた。
と、
その途端に社長が派遣のおじさんにいきなり怒鳴り始めました
「○○さん!なんでこんなに連れてくるの遅いのよ!もっと早い時期に欲しいって言ったでしょ!」と目が吊り上がっていました。
私は何となくこの時、
「なんか、嫌な感じがする会社だな・・・」と思っていました。
「普通怒鳴らないでしょ?そんなことで・・」とおじさんの顔を伺っていました。
派遣のおじさんは「本当に申し訳ございませんでした」と平謝りです。
私の方を向いて話す時は社長は笑みを浮かべるのですが、その豹変さがいびつ過ぎて気持ち悪いのです。
「私は早く帰りたいな・・」と思っていました。
その後、「適性検査を受けて欲しい」と社長が言ってきました。
適性検査とは何やら箱に入ったネジを数えながら隣の空箱に入れていくという単純作業な検査です。
このテスト中に時間も計られ、尚且つネジの数も数えていかないといけないという課題を出される。
私はスタート前から一気に緊張が体に走った。
社長と派遣のおじさんが私の目の前で見ているのです。
社長が「はい、スタートって言ったら初めてね!」と軽くいう。
私「はい・・」
社長「はい、スタート!」
社長はタイマーを片手にこっちをみていた。
その箱には小さいネジが300個くらい入っていたと思う。
単純な右から左にネジを数えて入れる作業なのだがスピードが上がらなかった。
なんというか
この時頭の中に
「こんなことして何がわかるんだろう」
と疑問が浮かんできたのです。
そして途中までは良かったのですが、数が100個くらいになったとき
見られている・・
という鋭い視線が気になり始めて
頭の中の数字の数があやふやになっていくのを感じた。
そして途中から数もわからなくなり、頭が真っ白、パニック状態になり、ネジを持つ手が急に震え始めた。
震えてる・・・と頭では分かっているのですが、なぜかその手の震えを止めることができなかったのです。
頭でわかっていても体がいうことをきかないのです。
ますます、パニック状態になった私は震える方の手をもう片方の手で押さえて
「すみません、できません」と社長に伝えた。
社長は「見られてるから緊張しちゃった?」と引きつった顔で笑っていたが、それもあると思うけど
多分私は数字を数えるのが嫌いだからイライラが先に来てしまったのだと思う
何となくこの会社は面接に受からなくてもいいや・・という気持ちもありました。
会社の雰囲気もそうですがはじめから
この会社はなんか自分には無理・・・とも思い始めていた、
不完全燃焼で終わる適性検査。
私はきっと「今回は残念ですが・・」と言われると思ったのですが、
社長が「いつから働けますか?」と聞いてきたのです。
「え・・・???」と思いましたが、
「来月からでお願いします」
と伝え、この会社で働くことになるのですが、
私の最初の「なんか嫌な感じがする」という予感は的中。
この会社の社長はかなりのパワハラ上司で過去の正社員もみんなこの社長と言い合いになり辞めていくという悪評の付いた会社だったのです。
わたしもこの社長には「そんなこともできないのか?!」とか、
「できてあたりまえでしょ?」と教わってもいないことを責められたことも多々ありました。その後
この職場は辞めましたが、今後は口が悪い上司がいる職場には気をつけようと教訓になった、学びのある出来事でした。
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