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最新技術で三遠南信自動車道を安全施工浜松河川国道事務所が新城のトンネル内を公開

浜松河川国道事務所は10月28日、三遠道路(愛知県東栄町新城市間、21㌔)の報道機関向け現場見学会を新城市川合の1号トンネル(642㍍)内で開いた。安全向上とコストダウンにつなげるため、トンネル工事に導入している最新のIT技術を紹介した。

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発破の爆音が漏れないよう、堅牢な扉を二重設置している

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1号トンネル工事現場の入り口

1号トンネルの掘削は半年前から始まり、1カ月あたり30㍍のペースで施工している。10月31日現在、坑口から240㍍(37%)まで掘り進んでいる。

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 見学会では、発破掘削の爆薬を遠隔で装てんするシステム、小さな落石をカメラで認識し、警報と腕時計のバイブレーションで知らせるシステムなどを公開。ベテラン作業員の経験と勘に頼る部分が多かった爆薬装てんの技術が標準化され、崩落による大けがも未然防止できていると説明した。

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発破に使う爆薬(ダミー)

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爆薬を遠隔装てんする仕組みを透明のパイプを使って説明

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かつてはベテランが詰め込み用の棒を使って爆薬を装てんしてきた

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ベテランの経験や勘が頼りだった作業が安全に行えるようになった

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掘削面近くで小さな石の落下を察知してブザーが鳴る様子や、ダミーの爆薬を離れた場所で詰める手順を見せた

浜松河川国道事務所の長谷川裕修副所長によると、トンネル工事の現場で起きる労働災害のうち約7割は落石。この日公開した最新技術を使うことで大けがを防げるという。ライト

この装置が小さな落石を感知する

施工は24時間体制で進めているが、現場には完全週休2日制を導入しており、トイレの衛生管理にも配慮するなど、働きやすい職場づくりに向けて働き方改革を進めことにも触れた。

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2号トンネル(新城市、436㍍)に導入している技術の紹介もあり、掘削した箇所の硬度を可視化したり、設計通りの形状が確保されているか確認する3Dスキャナ、構内のコンクリート壁を自動施工するシステムなどについて説明があった。

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