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映画『ナポレオン』とスピルバーグの神対応、泣くのが映画の感動じゃない/TV Bros.「映画言いたい放題」がおもしろい😊❣️

先日はリドリー・スコット監督の最新作『ナポレオン』を観てきました。

英雄として偶像化されたナポレオンではなく、ひとりの男としての人間ナポレオンを描いているので、想像していたのとは違うと思う方も多いみたいです。

でも、恋愛って駆け引きを楽しむゲームですよね。エゴと愛を極端に行ったり来たりする、この世界ではもっとも刺激のあるゲームで、またナポレオンが愛したジョセフィーヌが駆け引き上手なわけです。そういう意味では、全編、戦いを描いた映画だったのかななんて思います。






「映画言いたい放題」がおもしろい😊

Youtubeで柳下毅一郎さんと渡辺麻紀さんの「月刊 映画言いたい放題」を聞いていたのですが、とてもおもしろかったです😊

リドリー・スコットはイギリス人だし、キューブリックの『バリー・リンドン』をやりたかったんじゃないかとのことですが、スコット監督はキューブリックファンだし、今回の撮影でも『バリー・リンドン』を意識したそうです。

『バリー・リンドン』、キューブリック作品でももっとも好きで、キューブリックの冷徹なまでに突き放した視点が極まったみたいな映画です。偏執的な作り込みによる映像も美しく·····スコット監督も「世界をつくれるから」SF映画を撮るのが好き(SF好きではない)なわけですが、人工物が好きじゃなかったら映画ファンじゃないですよね。


『ナポレオン』と同じ時代を描いた
『バリー・リンドン』
映像は『バリー・リンドン』の方が
好きです…♡



スピルバーグの神対応
いい人?如才ない人?


柳下さんと渡辺さんは長く監督インタビューをされて来た方たちなので、お二人のインタビュー裏話を聞けたのも楽しかったです♪

スコット監督は緊張しないでインタビューできるけど、まずい質問をするとインタビュアーを品定めするデヴィッド・フィンチャー監督は緊張するとか…笑


神様なのはスピルバーグ監督で、ある席で日本人インタビュアーが「監督の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が大好きです!」と言ったら、みんなサーッと青ざめてしまって·····監督違いだから。。

でもスピルバーグは「その映画は僕の友人のロバート・ゼメキスが監督だけど、本人に言ったら喜ぶから伝えておくね」って柔和に対応してくれたんだって。

神様…✨

これを「如才ないなぁ」と笑う柳下さんも、スピルバーグが好きで、どんな人かわかるから出る意見だなと思います。スピルバーグ、映画がヒットするためなら何でもするからですね(悪い意味ではなくて)


『ナポレオン』はキューブリックがずっと撮りたくて仕方なかった映画ですが、今、スピルバーグのナポレオンが作成中だと言っていました。調べてみたらホントだ…😳❣️


これは見たいです💓



泣くのが映画の感動じゃない


プロデューサーをしていたからお金の計算もできるスコット監督の話もおもしろかったのですが、『ゴジラ -1.0』のくだりで「泣くのが映画の感動じゃない」と言っていて、私もそう思います。

ありますよね、映画見たあとに「感動しました~」って感想流すやつ…

周りにも「うるうるしちゃいました」と言う人は多いのですが、ショックを受けたり怒りや悲しみや理不尽、モヤモヤしたり、それだって泣くのと変わらない楽しい映画体験です。

自分の日常で感動できないから、お金を払って感動しに映画に行く·····昔、宇多丸さんが「ドラ泣きしよう」のキャッチコピーを「心底下品」だと言っていた気持ちもわかるのです。。



やたらと解説が増えて、最近では映画のYoutubeをあまり見なくなりました。

映画を見たり、感想を聞いたり、自分が思うことを振り返るとき、自分と他人の人生や行動をどう解釈しているか、状況や出来事にどんな判断をしているかがわかります。

でも、それも無限に存在する可能性の中のたったひとつ、「わかったつもり」にしかすぎないのですよね。


めずらしく映画のお話でした😊



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