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営業出身者が社長になることが多い中小企業

中小企業の社長はどのような人物がなっているでしょうか?

中小企業の社長のパターン

・創業者および創業者一族

これは一番多いかもしれません。中小企業というよりも、もっと小さな零細企業や家族経営の企業においては、創業者一族が社長になっていることがほとんどでしょう。

・技術者

物をつくり、その市場価値がとても高い中小企業では技術者が社長になる場合があります。しかし、日本では昔から技術者=職人みたいなイメージがあり、「黙々と仕事をこなす人」というレッテルを貼られます。なので、よほど卓越した技術者でない限り、社長になることは難しいでしょう。

・営業出身者

創業者一族を除くと、営業出身者が社長になることが中小企業では多いのではないでしょうか。中小企業で最も大変なのは資金繰りです。売上金額を増やすことと、銀行から借り入れをすることが資金繰り改善には必要です。
経費を削減することも必要ですが、まずは最低限の売上金額がないとどうしようもありません。また、一定の売上金額がないと銀行は貸し出しを渋ります。
なので、中小企業がまず取り組むことは売上金額を増やすことです。
売上を増やすためには営業部員の力が必要になります。そして売上を増やした営業部員は評価され、出世し、社長になる。
このパターンがあるから営業出身者が社長になることが多いのでしょう。


営業出身者が社長の場合

会社の規模が小さいときは、資金繰りに最も注意しなければなりません。利益がなくてもお金があれば会社は存続できます。お金がなくなると会社は倒産します。
お金を増やすためには売上を増やす必要があります。売上を増やすためには営業部員が頑張らなければなりません。会社の売上を一定水準まで上げることが中小企業の最初の山です。
この山を越えたとき、会社で評価されるのは売上を増やした営業部員です。

売上が増えて資金繰りにも多少の余裕ができたとき、その資金をどのように使うか?
これが中小企業がさらに成長できるかどうかの分岐点になります。

ここでほとんどの中小企業が陥ることは、売上を増やした営業部員の声が大きくなり、営業主導で会社の方針が判断されることです。今までの成長体験を忘れることができず、そのままさらに大きくしようと考えるパターンです。

この考え方に他部署が反論しようものなら、
「だったらお前ら外回りして売り上げを稼いで来い!!」
と怒鳴り散らしてくる人もいるでしょう。

会社の規模が大きくなっているので、今までと同じやり方では無理が生じます。モノやサービスをつくる部署にもお金をかけなければなりませんし、会社の知名度を上げることもしなければなりませんし、サポート部門も必要になるでしょう。多方面において気を配り、適材適所で限りある会社の資源を分配していかなければなりません。
この多方面のことを考えることが営業だけでできるでしょうか?

会社はたくさんの人たちで成り立っている

結局、会社はたくさんの人たちで成り立っています。自分一人の力は限られています。部署ひとつの力だけでは一時的にはどうにかできても、継続することはできません。
そのことに気づいて、周りを活かす仕組みを作れるかどうかが、中小企業がさらに成長するポイントです。
営業部員が気づかないということではありません。ただ、外出していることが多いので、どうしても周囲の存在を忘れてしまいがちです。
様々な部署が有機的に刺激し合い、さらなる価値を生み出す組織にするためには、今、何に取り組めばよいのか?
そんなことを考えられる人がリーダーに立てる中小企業が増えることを願います。

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