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好きなものは好きと…

「1番好きな○○は?」とか、「どういう○○が好きなの?」とかの質問にずっと悩まされている。

例えば映画を観るのが好きだと言うと高確率で「好きな映画ある?」と聞かれる。

もちろん好きな映画はあるんだけど、いざ人にそれを伝えようとすると色々難題にぶち当たるのだ。

好きな映画はなんだろう、と考えるとやっぱり岩井俊二が好きなので『リリィシュシュのすべて』とか『スワロウテイル』とか、後は最近観た『EUREKA』も良かった。

しかしこの3作、誰もが知っている映画かと言われればそうではない。好きな人もいるだろうけど、相手が知らない確率もそこそこある。まずここでポカンとなってしまう可能性があるのだ。

知っているにしろ知らないにしろ内容もかなり大事である。例えば『リリィシュシュのすべて』は鬱映画と言う人もいる。確かに全体的に重くはある。というか実際に重い映画は好きなのだが、重い映画ってどうも好きとは言いにくい。

なぜこんなにも好きなものを答えるのにためらいが生まれるのか。多分、「この人はコレが好きなんだ」というより、「この人はこういうのが好きな人なんだ」という自分自身のイメージに繋がるからだと思う。いや、実際好きな映画をひとつ聞いたくらいで「あなたはこういう人間だ!」みたいな決定はされないだろうけど、少なくとも「こういう人なのかな〜」みたいな想像のきっかけにはなる。だから悩むのだ。

でも、だからって当たり障りのないタイトルを言ってやり過ごすというのも、よくやってしまうけど何だか違う気がしている。持たれるイメージを考慮して好きなものを答えるのはなあ…みたいな。

もちろんこれは映画だけじゃなく他のものにも当てはまることで、スピッツが好きだと言うとたまに「あ〜90年代系ね」「ちょっと昔のやつね、渋いね〜」みたいに言われることがあるのだが、それも微妙な心地がする。悪気があるわけではないだろうけども、古いから好きなわけじゃないし…みたいな面倒な気持ちが生まれてくる。「古い系が好きな子」みたいに思われるのも違うし。

絶対的に考えすぎなのは分かってる。「何が好き?」「○○が好きなんだよね〜」「へー」で終わる会話だし、深く考えずに好きなものを言えばいいんだけど、やっぱり色々考えてしまう。
めんどくさいねー。好きなものは好きと言える気持ちを抱きしめてたいねー。

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