【ものづくりマイスターに学ぶ。そして「日本の老舗企業の『バカは切る!』」】
当店の常連のお客様に、ベトナムに進出している日本製品の工場長の方で、
自らもマイスターとして、新商品の開発にも携わっている方がいらっしゃいます。
毎回「獺祭」1瓶(720ml)を飲みながら、自分史など語られ。
ラストオーダーを過ぎても1瓶をお開けになるまで、お話をお伺いしていることがあります。
なぜか20代の頃から、そういう年配の方たちのお話をお伺いする機会が多く。
それを私のような者がお聞きして良いのだろうか、もったいないことだと。
ブログに書いたり、ついには大学と一緒に動画コンテンツを作って配信するなどの活動をするに至りました。
また私は、あまり物覚えが良くなく。
何度も繰り返し聞いているうちにやっと深く理解し、
またその時の自身の状況、捉え方によって、物事は違って見えるのだと気づくようになりました。
さて。
いつものことながら前置きが長くなりましたが。
その工場さんは、商品開発についてこのような見解を話されておりました。
「とにかく定番を大切にする。
その定番をさらに改善、改良してより良い物を作ってゆく。
コストを掛けず、クオリティーとコスパを追及することが肝要」
客の意見や、マスコミ、SNSなどの評判、評価に振り回されない。
奇を衒わない。
たとえば、食品で「抹茶入り」などがその良い例だと言います。
定番の派生系の商品作り、話題作りで一時的に売り上げが伸びているようにみえても、利益は伸びているわけじゃなく横ばい。
なぜならそのために開発費と労力、宣伝費などが無駄に使われてゆくから、利益は増えない。
そのうちに派生系は消えてゆき、気が付いたら定番商品も売れなくなっている。
仰ることは良く理解できるのですが、「ものづくり」の現場と経営はまた別物ではないか?
お客様心理としては「抹茶味」や「チョコ味」があった方が嬉しいし、実際に売れると思うのです。
ですが、これ↓↓↓↓↓を読んで、ああ、そういうことか。と、合点しました。
【マンガ】「お客さん3人いれば成功」ガラガラの喫茶店が十分もうかる深いワケ
https://diamond.jp/articles/-/344658
個人商店は最低限の支出と労力で回せるので小回りが利き、
不況や不慮の災害に合ってもダメージが少ない傾向にある。
また企業と違って個人商店は成長と発展をめざしてはいけない。継続こそが大事。
なぜ地域の商店街はシャッター街になったか、国の失策、などなど。
目からウロコな話ばかり。
さらに、当店ともお付き合いがございますのは、日本の蔵元様たちです。
多くの蔵元さんは、代々当主が蔵元となって事業を継続しており、100年、200年と続けていらっしゃいます。
【マンガ】「バカは切る!」日本の老舗企業、実はめっちゃ合理的で容赦なかった
https://diamond.jp/articles/-/346729
この中に「老舗ほど上場していない」というくだりがあるのですが。
私が「銀座なでしこ会」の一周年記念に参加させていただいたときに、
プレゼンターとして「アパホテル」の名物社長:元谷芙美子さんが登壇されたことがありました。
その時に。
「ウチは、決して上場しません!上場とは、貧乏人のすることですっ!」
過激な表現に驚き、たいへん印象的だったのですが。
上記の漫画を読むと、その意味するところが少しわかるような気がします。
この漫画、【インベスターZ】Kindle版(三田紀房 (著))は、Amazonで購入できます。
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