せんこう花火
勉強
読書
子育ての風景
ふと、子どもの時に読んだ線香花火の文章を思い出した。
それは国語の教科書に載っていたもので、それがとても気に入って
それから何年もの間季節になると線香花火を買い求め
季節が終わっても買える間は買い続けていた。
昔の花火は今のようにセット販売ではなかったから。
一度にたくさん買っておけばいいという考えはなぜか無かった。
あ、お金が無かっただけか。
教科書では線香花火を取り出して火をつけてから火玉がぽとりと落ちるまでが丹念に描かれていて、何と言うか、読んでいてものすごく面白かったことを思えている。思い返せばこれ「知的興奮」というヤツだったに違いない。
というワケで
ほとんど期待しないままに・ちょと検索してみた所
あっ、いくつもヒットしたのでござる ♪
著者は、あの中谷宇吉郎ですと!?
そして
元ネタは中谷宇吉郎の師、寺田寅彦ですと!?
寺田寅彦の随筆集の中に教科書の文章そっくりの『線香花火』という随筆があるのだと。
そこで検索してみると、青空文庫の中には確かに寺田寅彦の「備忘録」に「線香花火」があって
この底本は
「寺田寅彦随筆集 第二巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店
となっている。
先に挙げた「山形教育用品」のサイトでは、教科書に載っているのは、師の寺田寅彦の文章をもとに中谷宇吉郎が書きおろしたものではないかと。
ちなみに「中谷宇吉郎」と「線香花火」で検索すると、中谷宇吉郎による「線香花火」という随筆はあるが、こちらは中谷の学生時代に師の寺田寅彦から線香花火の研究をすすめられたことが記されたものだ。
底本は「日本の名随筆集73 火」作品社
底本の親本は「中谷宇吉郎随筆選集 第一巻」朝日新聞社
となっている。
実はもう一つ、見つけたのが
https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/textbook/shou/kokugo/document/ducu2/docu206/115.html
のサイトで「せんこう花火 中谷宇吉郎」が
昭和61年の小学校6年生の国語の教科書に載っていたという事。
自分が読んだ昭和40年代初めからさらに20年近く後まで載っていたのか。
そして何より驚いたのが、ジャンルが「文学」ではなく
「説明文」だったことだ。
あー
もしかしたら自分が一番好きな文章は「説明文」だったのかもしれない。
だから
物語・小説よりもドキュメンタリーが好きとかガリア戦記もロウソクの科学も説明文なのではあるまいか!?
そうかそうかナンかワカル・ワカルぞー ♪
『「が」という曲者』も「暑さ寒さも彼岸まで」も説明文だったのだ。
それで子どもの頃から理科・科学の本が大好きだったのか。
知識だけでなく・文章の書き方も「好み」の条件だったのでござる。
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