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#126.【大きなショックの後に増える!犬の分離不安】

こんにちは!

15年以上【犬の保育園】の先生を行っている尚ちゃん先生と申します。

さて、前回は、
「災害時のペット対策と犬たちの変化」についてお話しました。

今回は、前回の続き。

震災や大きなショックに会った犬たちに多く見られる症状としては、

・過度の分離不安症
・音に対しての過敏な反応
・興奮・不安症状からのパニック
・予期恐怖による攻撃行動

などが挙げられるとお話しましたが、
具体的に災害時犬たちの変化に気が付いたらどうしたらいいのか。

をお話していこうと思います。

まずは分離不安について。


平常時でも犬の6割がある程度の分離不安を抱えているといわれています。

「分離不安」というのは、
犬が一人ぼっちで飼主とはなれたときに抱える不安そうな様子、または行動のこと
を言います。

震災時に一人でいることにより、その後の分離不安傾向が強まり、
「分離不安症」と言われる症状を呈することはよく知られています。

この、「分離不安症が激化するかどうか」は、
平常時の分離不安がどれだけあるかどうか。にもよります。

例えば平常時から、
飼い主が離れたときに強い不安症状を示すような犬の場合には、

不安を感じているときに大きな強い揺れや、
それとともに家具などが倒れてくる、大きな音がする、
といったことでより強い恐怖やパニック状態に陥り、

その不安から逃れたいという気持ちが、
破壊行動や自傷行動にもなっていき、
心因性のトラウマとなります。

なので、
平常時から一人でお留守番をすることに対して不安がある犬の場合には、
災害時はさらに不安傾向が悪化していくことは容易に予想できます。

普段から、不安症状がどういうタイプで出るのか?


も知っておくといいでしょう。

具体例としては、

「家具をかじる」
「布製品を破壊する」
「そそうをする」
「プラスティックなどをかじる」
「吠える」
「ずっとうろうろして、立ち上がったり床を掘る動作で傷つける」
「自分の身体を傷つける」
「飼主の衣服や個人的な持ち物を引っ張り出す、荒らす」
「ゴミ箱などを荒らす」
「特定のものを壊す」・・・

その犬によって、行動の傾向は変わってくると思います。

常に同じ行動を示すこともあれば、
2~3パターンを同時に行ったり、
繰り返したり、ループしたりすることもあります。

分離不安はいろいろな症状を示しますが、
「長く断続的な吠え」や「自傷行為」ということは、
心身に大きなストレス状態がかかっていることを示します。

とくに「自分の体を傷つける自傷行為」は、
ストレスや不安のはけ口が何処にもない時に起きやすく、
ケージやクレートの中、リードにつながれた状態での分離(留守番など)は犬自身がより、不安になりやすいのです。


はけ口がないことで、強いストレスにさらされたときに、
より強い吠えや自傷行為に陥ることになります。

離れることに対しては、犬は幼い時から苦手な犬の方が多いです。

特にプードルやレトリバーなど、
人とともにあるように繁殖を繰り返された犬種は、
分離が苦手で、その傾向は年齢とともに強くなります。

「大人になったら良くなる」ことはないといっても過言ではありません。

そのため、
仔犬のころから「人と離れても落ち着いて過ごす」ことを練習し、
忘れないように繰り返し習慣づけるトレーニングが必要です。

また、「人と離れてもいいことがある」「必ず飼主さんが帰ってくる」というポジティブなイメージを、
繰り返し犬に与えてあげることは分離不安の予防のためにとても大切です。

この「繰り返し」というのがミソで、
「仔犬のころは大丈夫だったんだけど、段々できなくなっちゃった」
というパターンも少なくありません。

人が常時集まり、お留守番が少なくなる、
この年末年始なども、
通常通りの日常に戻ったときに犬たちの「分離不安」が増える時期です。

お勧めは、一日のうちに少しの時間でよいので、
「一人でお留守番」する時間を作ること。

全く留守番をしたことがない、問題行動があって出来ない。

という犬の場合には、別の部屋に行くことをほんの5分からでも良いので、してみてください。

昔は
「お留守番の時には、あまり声をかけず、出かけるそぶりを悟られないようにさっと外に出る」

ということが推奨されていましたが、
私はこれが最良の策とは思っていません。

そのほうが落ち着いて一人でいられる犬たちもいると思いますが、
多くの犬たちは、突然いなくなった飼い主さんを探して、
もっと不安が煽られてしまうのではないのかと思います。

そのため、

私は「お留守番のコマンド」をかけることをお勧めしています。


「行ってくるね」「おるすばん」「またね」なんでもよいのですが、
その言葉をかけられたら、
「飼主さんはしばらく帰ってこないけれど、絶対帰ってくるから大丈夫」というイメージを与える言葉を、決めておくことにしています。

また、日常生活のなかでも、
人と犬の境界線をきちんと決めておくことも、
分離不安の予防に役立ちます。

日中のお留守番が長いので、家に帰ってきたら、
お風呂でもトイレでもどこでもついてくる。

そんな方も多いかもしれませんが、
生活圏内において
「境界線を決める」ことは犬自身の自制心を養うためにも必要です。

まずは家の中から、別の部屋や空間に落ち着いていられる。

この練習からスタートしましょう。

犬と空間を隔てるときには「分離のコマンド」、
つまり「おるすばん」「まってて」「またね」などの言葉をかけて
扉を閉め、そのあと犬が落ち着いている時を見計らって、部屋に戻ります。

この時犬が大げさに喜んだとしても、
飼主さんは笑顔でひとこと「えらかったね」と声をかけたり、
ひと撫でするくらいの【ねぎらい】で褒めてあげましょう。



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