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#116.「シェパードと口輪」

こんにちは!
15年以上【犬の保育園】の先生を行っている尚ちゃん先生と申します。

前回は、【コロナ探知犬の活躍】をお届けいたしました。

夏休みをいただいておりましたので、少し間が空いてしまいました💦

さて、今回は

【シェパードと口輪】

というタイトルでお話をしようと思います。

何も怖い話でも、難しい話でもなく、
ちょっとした思い出話ですので、ご安心ください!

みなさんは「ジャーマン・シェパード」というとどんなイメージを持ちますか?



すぐに思い浮かばない方はぜひ、画像検索をされるか、
もしくは警察犬をイメージされてください。

耳が立っていて、身体は黒みがかった茶色、大きな尾っぽ、長い顔、大きな体。

成犬の雄では30キロ以上にもなるこの犬種は、
「狼のよう」といわれるような野性味のある体つきと、忠誠心、スタミナ、訓練性能の良さでも知られ、

「シェパード」つまり「羊飼いの犬」といわれるように、
古くは外敵から羊を守る役目として、
そして今は警察犬や麻薬探知犬としても活躍している犬種です。

私自身は残念ながら、このジャーマン・シェパードを飼ったことはありませんが、訓練士やトレーナーからも大変人気のある犬種でもあり、
訓練競技会などでもよく見かける犬種でもあります。


私もお仕事で、
過去数頭のシェパードたちと時間を過ごしたことがありますが、
彼らの反応速度や好奇心、訓練性能、
人への集中度はやはり素晴らしいものでした。

その代わり、その大きさ、身体の大きさ、吠える声の大きさや勇ましさ、
指示で犯人に噛みつくなどの警察犬のイメージから、

「大きくて怖い」「狼に似ている」というような印象を持たれている犬種でもあるかなと思います。

そして「口輪」。

口の周りに付ける輪っかのようなものですが、
ご存知の方はいらっしゃいますでしょうか。

私自身はトレーニングで口輪を付けるトレーニングをしたことがあります。

マヅルの周りに異物があり、頭の後ろなどでストッパーを止める口輪は
、犬にとっては慣れないとものすごい不快感があります。

ただし、何かをする際に口が出て噛んでしまう可能性のある犬に関しては、動物病院やトリミングで口輪をしていることで、
人や他の犬に対して危害を加える可能性が低くなるので、
使用される場合もあります。

また、吠える声を少し抑える(ただし、完全に吠えないというわけではない)ことが出来る為、
犬自身が吠えたり嚙んだりしやすいようなストレスの多いシチュエーションで使用することもあります。

私はドッグショーで口輪を付けている犬を見たことが在りますが、
この子はストレスを感じる度自分の手足を齧ってしまうため、
それを阻止するために口輪をしているということでした。

口輪をしている犬は吠えたり嚙んだり(特に噛みつき)する犬、
というイメージは、恐らく一般の飼い主さんでも同じではないでしょうか。

さて、本題に入りましょう。

私はイギリスのお友達の家に泊まらせて頂いているとき、
口輪を付けた大きな雄のジャーマンシェパードを見ることが在りました。

このお友達は校外に住んでいて、家の前には牛の放牧地が広がっていて、
お庭のヘリから、少し先にいる牛たちの群れを見ることが私は好きでした。

シェパード君はその牧場の犬で、自分の牧場を常にパトロールをしていました。

といっても特に吠えるわけではなく、私が牧場と庭の境目にくると、
時々遠くからこちらに、尻尾を振って来てくれました。

お友達の家にも、フィズラとゴールデンレトリーバーがいて、
この犬たちとも仲良しなので、時々お友達はこの2頭の犬を連れて、
牧草地にお散歩にいきました。

そんな時、ときどきシェパ君が現れて、一緒に牧草地を歩いたりしていました。

シェパ君と一緒に歩いていると良いことが在りました。
牛たちが寄ってこないのです。

牛たちはわりと縄張り意識が強くて、私だけで牧草地に入ると、
集団で寄ってきて威嚇してきたことがあり、
怖い思いをしたことがあるのですが、
このシェパ君が一緒にいると、牛たちは決して近づいてきませんでした。

そんなシェパ君でしたが、何とある時、口輪をして現れたのです。

友達と私はびっくりしました。

この子は見かけは勇ましいけれど、決して無駄に吠えたり、威嚇したり、
噛みつく素振りをみせたことがなかったからです。

「どうしたんだろう」と友達と私は不思議に思いましたが、
シェパ君は特別気にもしておらず、私達は一緒に牧草地を歩きました。

次の日の朝、家の2頭の犬たちと友達と再び、牧草地に出ていくと、
またしても、口輪を付けたシェパ君が現れました。

何があったんだろう。
口輪をしなくてはならない理由が、この子にあるんだろうか。

と私と友人の懸念は深まりました。

その日の夕方の散歩の時、私達が再び同じ所を歩いていると、
口輪を付けていないシェパ君と、飼主さんが現れました。

そこで友達が、「どうして彼は最近、口輪を付けているの?」
と質問しました。

すると飼主さんは

「ああ、これね。実はね、この子、最近しぼりたての牛乳の味を覚えてしまって!絞った牛乳はすぐに、片付けちゃうからまだいいんだけど、絞ったあとの牛の乳を舐めに行くから、牛にけられて怪我しそうになったのよ。
こうしておけば、舐められないでしょ」

と教えてくれたのです。

こんな口輪の使い方、イギリスの牧場でしかありえない!!

何かを噛んで大きな被害を出してしまったんだろうか…という私と友人の杞憂は難なく晴れて、飼主さんと3人でその場で大笑いをしたのは、今でも良い思い出です。

こんなほっこりする、口輪の使い方を、私はそれまでも、
それ以降も聴いたことが在りませんね。

「シェパード」と「口輪」のエピソード。

このタイトルを聞いたとき、こんなお話だと予測できた方はいらっしゃるでしょうか。


私たちの「イメージ」は時に「固定概念」や「思い込み」となり、
そこにとらわれ動けなくなることがあります。

その思い込みを外すこともまた、
「相手・対象を知り、自分の五感で確かめる」ということにあるのだと私自身は思っています

「シェパード」と「口輪」のエピソードは、
自分自身にも自分が「ネガティブ・マイナスのイメージ」を持っているものだということにあらためて、自分にも気づかせてくれた事でした。

シェパードが口輪をつけているからと言って、必ずしも人に咬みつくわけではないのですけれどね。

ですが日常には、こんな「思い込み」はあふれていて、それは対人間。
対犬。対動物にもあふれています。

たまに意識的に、このような「思い込み」に気が付き、自らの感覚で、
その一面からは見えないものを見に行かないとならないな、と思います。

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