「下午のまち銭湯」第十湯~祖師ヶ谷大蔵【湯パーク レビランド】
銭湯は昼下がりに行くに限る
多機能銭湯
銭湯通いをしていると時たまこんな街銭湯に出くわす時がある。普通の街銭湯にしては規模が大きい。スーパー銭湯にしては小規模。デザイナーズ銭湯やリノベ銭湯のようなお洒落感やリッチ感はない。どことなく漂う健康ランド的な無機質さ。
このような銭湯の正式な名称があるのかは分からないのだけれど、ぼくは多機能銭湯とジャンルしている。
じゃあ具体的に多機能銭湯とは何か?と問われても明確なものはないので答えられない。なんとなくの雰囲気で判断している。
祖師谷大蔵の銭湯
祖師谷大蔵。この街に来たことのある銭湯好きは多いのではなかろうか。目的は屋外プールのある銭湯。そしがや温泉21。浴槽が複数あって、ジェットバス、シャワー、露天風呂、サウナ。ミストサウナ。これぞまさしく多機能銭湯。
しばしメディアにも取り上げられるこの東京の銭湯のなかでも屈指の知名度を誇る名湯。このそしがや温泉21の間近にもう一つ多機能銭湯が存在する。湯パーク レビランド。この日はこの銭湯に訪れることにした。
ウルトラマン商店街沿いにあるそしがや温泉21に対し湯パーク レビランドはすこし住宅街に入ったところにある。しばらく駅に並行して歩き小道を曲がり住宅地に入っていく。
地図アプリを頼りに進んでいく。目的地はもうすぐこの小道をまっすぐ先。するとおもむろにそしがや温泉21の駐車場が現れた。そのほとりに「そしがや温泉21はこちら」と大きな看板とともに左側の矢印が。
祖師谷大蔵の二つの銭湯の関係がどのようなものなのかはわからないが個人的にはかなり挑戦的な道案内だなと思ってしまった。
あっけにとられながら看板の横をまっすぐ通過すると、その奥の電柱に「湯パーク レビランドはこの先」と案内が貼ってある。くねくねと細道を歩いた先に・・・あった!
湯パーク レビランド
北欧サウナの看板とともにあるマンション銭湯。目立たないようになのかデザイン的なものなのか小さな看板で屋号が描いてある。
入店すると左側に発券機が2つある。一つ故障中だったので片方の発券機で入浴のチケットを買いフロント番台へ。脱衣所に入る。
真ん中に畳椅子がある一般的な脱衣場。服を脱ぎタオル片手に入場。手引扉の所に工事の案内が貼ってある。近く工事が入る予定でその影響で水風呂が普通の水道水になっているとのこと。普段は地下からくみ上げてるってことかな。
かららら~
浴場にはいる。なかなか開放的。右側に敷地の半分ほどの大きな浴槽。正面にはサウナと水風呂。浴槽とサウナの間に二階へ上がる階段がある。
ケロリン桶を手に取りカランへ。カランは浴場の右手前半分のスペースに26個設置してある。備え付けの石鹼を手に取り体を洗う。ふと横を見ると結構おおきな街灯がある。室内なのに。電機は付いていない。オブジェ的なものなのだろうか。
浴槽へ行く。浴槽は大きな一つのものでその内部でいろいろなスペースに分かれている手前側に大きく白湯スペースがとられていてゆったり開放的に湯につかれる。右側の壁沿いにはバイブラスペースがあってその奥の隅っこに電気風呂がある。
大きな浴槽だとお湯がぬるいことがあるけどここはしっかり温かい。浴槽の奥の方を見るとジェットバスが4つもある。それぞれが別種類のタイプのジェットだ。ぼくはこのジェットバスというのがかなり好きである。複数のジェットが設置されてるところはそれをすべて体感しないと気が済まない。
それぞれに名前がついている。味わってみる。うおっ!強力な噴射。街銭湯特有のリミッターの外れたジェット。これが心地よいんだなぁ。4つを順々に巡ると体が刺激されてホカホカしてくる。
いい具合に身体があったまったのでそのまま水風呂だ。水道水を使っているからぬるめと注意書きが書いてあったがどうなんだろうか?入ってみる。温度計があったので観てみると・・・「10℃」。!!!!。
ええ!冷たすぎ。
いや・・・さすがにそんなに冷たくはない。それはわかる。よく見ると電光掲示板の真ん中の横線が壊れていて、8が0になってるだけだった。つまり18℃だ。うん。そんなもんだろう。
水風呂の正面にはサウナがある。サウナのお客さんはカギに着いたフックで扉の番を解除して入場している。そしがや温泉21のプールエリアも確かこのようなフック解除で入場していた。この辺はそういう文化なのかな。
サウナの奥には階段が見える。二階に行ってみるかな。上にあがるとそこは屋外になっていて。サウナ上がりのお客さんが整いタイムをおこなっていた。その向こうに露天風呂がある。しっかりとした岩風呂。瓦つくり屋根がついている。湯は青い入浴剤が入っている。入浴して天を仰ぐ。マンションの上の部分の合間に空が見える。少し上の階にあるだけなのに空がぐっと近くに感じる。
露天風呂を終えて再び一階に戻る。もう一度バイブラに浸かろうかと思っていたらバイブラの隣に何やら小さな部屋のようなスペースがあることに気づいた。じっと見ていると中から人が出てきた。あの中に何か特別な湯があるのかな?
行ってみる。扉を開けると。壁に「つた 湯」とかかれている。
蔦湯?・・・TUTAYU?・・・???
正面にボタンがある。押してみる。
すると上から水がバシャバシャ落ちてきた。
うたせ湯だった。「う」の上の点と「せ」が消えていて。「つた 湯」になっているだけだった。
このうたせ湯なかなか強力。肩と首を集中的にうっていく。
最後バイブラに入って。脱衣場に戻る。ドライヤーは20円。二つあったけど片方壊れていた。
外に出るとすっかり夕暮れ。長湯してしまった。
湯パーク レビランド。
・・・その名に偽りはない。たくさんのジェットバス・・・つた湯・・・まるでアトラクション・・・テーマパークのように楽しめた。楽しい銭湯。祖師谷大蔵の多機能銭湯レベル高し。
銭湯の詳細
『湯パーク レビランド』[所在地]東京都 世田谷区 祖師谷[最寄り駅] 小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅下車徒歩10分
[営業時間] 15:00−26:00[定休日]火曜[入浴料]480円[ サウナ]350円
[ドライヤー]20円
※備え付けシャンプー、ボディソープあります
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