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台風だけど出社させられた問題

トレンドワードにもなったらしい。健全な愚痴なので批判には値しない。まあ、愚痴りながらも出勤するところが「The Japan」

これ「台風だけど出社させられた」とツイートした人のほとんどが、無事もしくは命の危機を免れたから一過性のトレンドで終わるんだろうけど、もし、呟いた人の中に殉職した者がいれば、大騒ぎになると思われる。

このハッシュタグを付けて呟いた人で、災害後にツイートが無い人を追跡して、無関係な人の安否確認をするまでの暇人はいないだろうが、そういうのこそAlの出番のような気がする。
一応LINEからは「大丈夫です」とタイムラインに乗せましょうとメッセージはきた。

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ところで安否確認となると、別の問題も派生する。

自分誰からも安否確認のメッセージ来なかったんですが、友達いないってことですかね問題。

逆に、

こんな時だけメッセージ送り付けてきて「友達思い」アピールするヤバい偽善者問題。

上記のような人がいれば、

いやいや考え過ぎでしょ。お前の方がヤバいよ問題。

こういう事を考えたらキリがない。

さて、話を元に戻して「台風だけど出社させられた問題」だが、突き詰めると「危機下の仕事に対する使命感はどこまでか」というテーマになるだろう。

個人的な事になるが、台風の日、僕は夕方くらいまで、ルート配達のバイトをしていた。配達先は水害になるとヤバいと言われている、江東区、葛飾区、墨田区、足立区などで、そこにある介護施設に組み立て食材を届けるのだ。

僕は配達すれば終わりだからまだ良い。しかし施設の職員は、台風上陸中も働き続けなくてはならない。それらの施設は、今回、紙一重で水没を免れたが、もし、そうでなければ、どうするのか?
老人たちを見捨ててでも、自分の命を守るために走るべきか、仕事に殉じて心中するか、そんな究極の選択もあるかもしれない。

もちろんベストは尽くすべきだろう。しかし、そのベストは自分が納得するだけだったら、自己判断できるが、他人はとやかく言うものだ。「そんなモノ気にしなきゃいい」なんて軽く言う人もいようが、世間の個人バッシング力は、かなり強力で、自分のみならず家族にまでバッシングは及ぶ。

戦前ならば、潜水艦事故で部下たちとともに殉職した佐久間艦長あたりが引き合いに出されるのだろうが、あれは逃げられない状況だし、それをもって「天職を全うする」というのは強弁だ。

結論になんないけど、責任のある仕事というのは、僕には厳しいな。バイトが一番。とはいえ、ここで別の問題も浮上する。

バイトは逃げて良いけど社員は逃げちゃダメ問題。

これは危機的な状況でなくとも、残業とか休日出勤とか、日常的問題にも繋がる。そりゃまあ、バイトにはボーナスとかないし、給料にも差がある。だけど、どんだけ差があるから、分かりづらいのよね。

だいたいボーナスって、本来は決まったもんじゃなくて、なんか特別な利益があった時のものでしょ。そんなもの無くして、みんな時給計算という雇用体系にしてもらえたら、ハッキリするんだけどね。公務員も含めて。役所や経団連にとっては不都合なのだろう。

それにしても、台風の日にバイトするなら、ちょっとくらい時給上げてくれたら嬉しいんだけど、そういうのはない。

まあ「命を守る行動」って単純じゃあないのよ。働くという事も、生活≒命を守る行動なのであります。


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