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「人工地震だね!」〜東日本が揺れた直後に友達からLINEがきた件

団塊Jr.世代の思春期。知識と妄想を奉ずる文化系男子たちには、筋肉とパワハラの使徒たる体育会系男子という忌むべき者たちがおり「社会に出てからどうやって勝つか?」というテーマでの考察がなされていた。

一方で、その頃の未来予想図は、環境汚染が酷くなり子供が生まれなくなり→石油が枯渇してエネルギー争奪戦が起きて→核兵器ドン!→マッドマックス&北斗の拳のアフターワールド。というものがごく一般的なものだった。今、そういう事を本気で語ろうものなら変人か狂人と見なされる。

じゃあ、そんな世の中になるとして、文化系男子が筋肉ダルマたちにどうやって立ち向かえば良いのかと考えた場合重要になってくるのが「サバイバルの知識」になる。
という訳で「ロビンソン・クルーソー」や「十五少年漂流記」などは欠くことのできない情報源だった。

中でも僕がハマったのは「無人島に生きる十六人」というノンフィクション小説で、最近の国際情勢によって「サバイバル志向」を刺激されたこともあって、久しぶりに読みたくなって探してみると、新潮文庫で復刊されていた。
だがもうちょっと探すと、なんと青空文庫にタダで置いてある。

いい時代になったものだ。
さて、この本のレビューはおいおいちゃんと書くとして、結局人類の破滅的な出来事は発生せず21世紀となり、団塊Jr.世代の文化系男子たちは肩透かしを食らった。とはいえ景気はイマイチで、同世代も多くて別種のサバイバルも激しかったから、いつまでも「話が違う!」と拘っているわけにもいかずたいていの人はスルーした。

だが、思春期に「騙された!」という記憶や、その頃に流布していた様々な説の知識もあるから、いわゆる「陰謀論」には免疫があり、これをエンタメとして楽しむ余裕すらある文化系元男子(現オヤジ)は多い。

とはいえ、余裕がある分、ガチの人に寛容に接することができるため、仲間とみなされて、話し相手にされることも多くて、なかなかにビミョーな問題だ。
先日地震の後にも「人工地震だね!」とLINEでメッセージをいただき、これがややガチ目の方で、どう返事したら良いのか悩ましく。時間が遅かったらから、後日電話で話すことにしたんだけど。

4時間半捕まった!

お相手はこれで銀座のママなんだよなぁ。まあ、文化系元男子としては、綺麗なお姉様と、そんなにも長く話せることは本望ではある。



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