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言葉にならないのなら(主謀者翔馬様の好きなところ③)

 ばらばらの言葉がとめどなく溢れ出ては転がって行く。
何も核心を捕えないまま肺から花が湧く様に。

煌びやかな
麗しい
眩いばかりの

そんな視覚情報ばかりを言語化しては気が済んだつもりになりつつも、どこか物足りなくいつも本質には届かない。

えぐみの強い
酷く個性的な
否が応でも耳に付く

例えばそう。表現だっていくらでもある。
けれどもここではあまりにも無力な形容となって足元に散り落ちるだけ。

素直に並べてみたとてあまりにも無力。

伸びやかな歌声
憎らしい表現力
安定感のある身のこなし

生々しくも禁欲的で、寸分の隙も無く計算された表情と声色。
修練の結果と納得しつつも、天が与えた幾つもの宝物を大切に大切に育てて来た事は想像に難くない。

いつだって主謀者翔馬様は夢現の夜の王子。
白馬にこそ乗らないが、マントを翻し踵の音も高らかに颯爽と闊歩する姿に平民は首を垂れてひれ伏すのみ。

ああ今宵も良い悪夢と共に。
スポットライトの反芻を始めましょう。

ophelia20mg生誕主催
致死量実験室に寄せて

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