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意外と知らなかった季節の和菓子

ここ数ヶ月、和菓子屋によく足を運ぶようになった。

毎月のように和菓子屋を見てると、品揃えが微妙に違うことに気がつく。
いつも同じ物が売ってるわけではないのだ。

季節にちなんだ和菓子は、その季節にしか売っていないのだ。
当たり前っちゃ当たり前なんだが。
とはいえその季節に行かないとお目にかかれないので、今まで知ることもなかったのだ。

クリスマスケーキやブッシュドノエルが12月にしか売ってないように、その時期にしか作らない和菓子もある。


今の時期は「若鮎」という和菓子だ。
可愛らしい鮎の形をしている。
生地はカステラのようなどら焼きのような感じ。
食べる前は、どら焼きが鮎の形になったものかな〜と思っていたが、中にはなんと求肥が入っていた。
皮はほのかに甘く、求肥はもちもちしてて美味しい。
夏の訪れを告げる和菓子である。
魚の鮎を和菓子に見立てるなんて驚きだ。

あとは「くず餅」や「わらび餅」も夏の和菓子だ。
以前冬に和菓子屋さんに行って「わらび餅はありませんか?」と尋ねたことがある。
そしたら、「夏にならないと出回らない」と返事があった。わらび餅なんて、常に置いてある品だと思っていたので驚いた。
わらび餅専門店なら一年中置いてあるが、いわゆる「和菓子屋さん」は季節限定で作るらしい。


こういう季節の移り変わりを和菓子で表現してるって、なんとも日本人らしく凄いことだ。
代表的なのが「練り切り」だ。
練り切り自体は一年中出回っているが、モチーフとなる花は季節ごとに違う。

春には、桜や菜の花
夏には、向日葵や朝顔
秋には、紅葉や栗
冬には、椿

といった具合だ。
花だけでなく、季節の小道具やイベントも練り切りのモチーフになる。
例えばその年の干支とかもそうである。


今まで和菓子屋さんで買うものは「だんご」か「おはぎ」くらいだったが、季節ものの和菓子を知って食べることで、より一層和菓子が好きになった。

私の知らない和菓子、まだまだ沢山あるんだろうな。
今後も定期的に和菓子屋さんに足を運んで、名も知らぬ菓子と出会うのが楽しみだ。


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