「妬み」の感情が生まれた時は
私の友達は「いいな」と思うほど、色々なことがトントン拍子に上手くいくタイプだなと思うことが多々ある。
高校の時
高校の時からその子と仲のいい私は高校の時から羨んでいた。
出会い、仲良くなり、一緒に写真を撮る時、
私もその友達も共通して一重だったにも関わらず、友達は元もかわいいが、写真写りがとっっても良かった。
私は写真に映ることも写真も苦手だった。
ある日、プリクラを撮ろう!という事になった。
出来上がったプリクラでさえ、私の写りは悪い。
なぜこの子はそんなに
写真写りが良いのだろうか。
きっと元がいいんだろうな。
そんな気持ちでいた。
しばらく経って、テスト期間が近づく。
私は1週間前から勉強を始めていた。
友達は「勉強してるの?偉すぎない?」と毎日言う。
私は毎回授業で寝ることもなく、寝たとしても全て黒板の文字を書き写すノートだけは絶対に1番上の評価を貰えるように綺麗に書き写していたり、先生が言う不意な言葉を端っこに書いたりしていた。
そんな中、友達は?
授業中は全て寝ている。
だから私に友達は毎回、「ノート写させて」と私に言う。
「仕方ないなー」とLINEで写真を送って私のノートの書き写しを書き写す友達。
寝てるからじゃん、、って思ってたし、
いつか、ツケがまわってくるんじゃないかとも思っていた。
テスト期間が終わって、テストが返される。
その友達は「あー78点だった、もう少しいけると思ったんだけど」とか、言う。
私は勉強が苦手なので、1週間前からやってても52点とかそのくらい。
クラスの平均点も50点台くらい。
え?なんで???
って正直思ってしまう。
でもそれは周りの友達も同じで、
「なんだかんだ点数取ってんじゃん」と言う。
すると、その友達は一言。
「前日の夜に一夜漬けすればいいんだよ」
え?1晩で何教科も覚えるってこと?
私には無理すぎる。
でも友達はずっとそれでやってきたらしい。
そんで、友達は私のテストの点数を見て「なんでそんな前からやってたのにそれなの?笑」と言う。
ちょっと頭に来る言い方だし、カチンと来なかったかと言ったらそれは嘘になるが、そこは冷静になって、「いや〜無理だったわ〜!」と笑って誤魔化す。
心の中では、
悔しい気持ちでいっぱいだった。
私の方が勉強は長くやっていたはず。
なのに、友達の方が断然いい点数が取れる。
すごく悔しかった。
でも、私はその後もその後もどんなに頑張ってもその子を越えられることはなかった。
私が一夜漬けをやってみてもダメだった。
なので高3で私は諦めて、ノートはちゃんととりつつ、授業中に寝る生活を送り始めた、、。
専門学校に上がって
専門学校も同じ学校に行った私たち。
専門学校は勉強よりも自分のセンスを磨いたり、技術を磨いたりする場なので、学校の勉強とはちょっと違うだろうな、と思いながら入った。
私は気合いを入れ直しつつ、毎日頑張ったが、その子はちょっと違う角度からデザインを考えたりすることが得意だった。
そして、決まって審査の時は「最優秀」を取るのだ。
勉強もできて、こっちもか、、
と思いつつ横で見ていた。
就職は私と同じくらいに決まり、同じような広告代理店に務めることになった。
そして、友達は結果的に
専門学校を首席で卒業した。
社会人になり
私が入社した時は、友達が勤めている会社の手取り収入よりも、私の方が上だった。
なんとなく、今まで「負けていた」という認識があった中でのそれだったのでちょっと嬉しい気持ちがあった。
しかし、それも一転。
給料形態が私の行っていた会社と友達の行っている会社は異なるため、給料に差がついてきた。
友達と「まじで給料安い」って話していた時、私が手取り17万しか貰えなくなったって話をしたら、友達は「え、私より低いの!?それはつらい、、」と言ってきた。
あーまたか、、と思いつつ、
でもこれも仕方の無いこと。
まぁ給料より自分の技術が上がってればいいや。
そんな考えに変わっていたので、あまりそこでイラッとはしなかった。
でも奨学金の支払いもなく、教習所も親に払ってもらってて、矯正も半分親が出してくれた〜って話を聞いたりして、羨ましいなって思い続けていた。
整形にも手を出して、二重に変なったり、
キラキラした人生を歩んでいるな〜って私から遠ざかって行くような気すらした。
しばらく経って
友達が彼氏と同棲するっていう話を聞き、あれよあれよと結婚まで進んでしまった。
男の話は割と色々聞いていたが、これもまたすごいなと思った。
アメリカに行ってそこでプロポーズを受けたそうだが(それもすごすぎる)、その後色々話を聞いたりしていたが、全部マウントをとられてるようにしか聞こえなくなった時期があった。
「私はこんなに幸せ」
「お金もあるよ!」
この2点をすっごくアピールされてる気がして、すごくすごく嫌だった。
普通であれば、
友達の幸せは一緒に喜べるものなはず。
なのに私はこんな気持ちになってる。
そんな気持ちになっている自分が
すごくすごく嫌いになった。
なんでなんだろうって考え込んでしまって、
友達とは少し距離をおいた。
結果的には
これらを全て踏襲すると、「妬み」でしかない。
私は勉強も、仕事も、恋愛も上手くいかなくて、自分の中で「悲劇のヒロイン」のようになっていたに違いないけど、勉強も仕事も恋愛も上手く行っていないのは紛れもない事実ではある。
友達は何でもなんでそんなにトントンと上手くいくのか、それが不思議でしかなかった。
それは先生も同じことを言っていた。
でも、それって要するに「要領がいい」
その一言で終わる。
写真を撮る時、なぜそんなに可愛く写れるのか、それは自分に自信を持ち、その自信が表に出ててキラキラして見えたからじゃないかと思った。
自分に自信がなくて、写真写り悪いって気持ちがたくさんあって、苦手意識がある状態で映るよりも、写真に可愛く写りたい!っていう気持ちの方が大きければ、暗い感じには映らないはず。
勉強をするのも効率良く、短時間で覚えられるようなやり方を自分で自分に合うやり方を編み出せてるからこそ、その時間でできる訳であり、自分の合わないやり方をどんなにやったところで時間はかかるに決まっている話。
デザインの事だって、友達はすごく閃く力、能力があるし、その分どんなに小さい時間でも考えてたに違いないし、それプラス、その才能が長けていたということもあるのかもしれない。
会社の事だって、そんだけ収入はあるが残業を私以上にしている時なんてたくさんあったし、すごく頑張っていた。
恋愛も、本人が自分に合う人を見つけ出し、グイグイと行ってゲットした彼氏であり、合わなくなったらいつも急にバツンと思いっきり切っていた。
それを繰り返して、ほんとに自分と相性のいい人を見つけたし、ずっと繋がれてて、それで結婚まで行くことができた。
私よりも短時間で経験をたくさん積んでいるし、
自分のことをきちんと理解出来ているのだ。
だから、そんなにその友達も人生を簡単に進めてきた訳では無い。
そんだけ上手くいって当たり前の話。
私も努力はしてきたつもりではあるけど、要領が悪く、自分自身をちゃんと理解し切れていない。
そもそも、こんな妬む気持ちがあること自体、
自分に甘いと考えてもいいんじゃないかと思う。
今では
そんなことに気づき、久々にLINEして友達と会ったら、別にイラッとすることはひとつもなくなった。
「妬み」という感情はこの世の中に溢れていると思う。
妬みの気持ちがなければ、「人は人、自分は自分」で済ませられるはず。
でもプライドが高ければ高いほど、
そんなもので済ませられないことの方が多い。
プライドを高くするのはいいが、プライドを高くしたことにより、人からのインプットが得られなくなれば自分を高められず、周りを見る力が衰え、「ただプライドが高いだけ」の人になってしまうと思う。
私も実際、「なんでこの子の方ができるんだろう」と思った時、「この子の上に行けた」と思ったその時、私のプライドは確実に高かったと思う。
「ライバル心」と
「妬み」の違い
私は考えていて、この2つに関しての違いがわからなくなった。
でも「妬み」というのは人が上手くいっているものや、すごいと思ったものに「すごい」と素直に思えずに、攻撃的な心が芽生えてしまったり、言ってしまったりする心なんじゃないかなと思う。
「ライバル心」は、お互い切磋琢磨できるような関係ということ。
イメージ的にはあなたのこういうところがいいね、これもいいね、と言い合えて、時には「頑張ってね」と応援したり、相手を思う心がありつつも、「あの人の上に行きたい」と思う心なのかなとか。
明確な違いは私もわからないが、
私の中ではそんなイメージ。
「妬み」から生まれた言葉は言われた側からするといい気はしないものや陰口のようなものが多いけど、「ライバル心」から生まれた言葉は嬉しくなったり、頑張るぞっていう活力になったりするんじゃないかなと思う。
だから、ただの攻撃的な言葉だけであれば、
それは妬みとしか受け取ることができない。
自分の中に
「妬み」が生まれたら
「なんでこの人ばっか」
「私はこんなんなのに」
そんな風に人を羨んで比べてしまった時は、「自分」をもう一度見つめ直して、やり切ってないところ、向き合いきれてないところに対してしっかり向き合う必要があるんじゃないかなと思った。
そして、自分に合った方法を探したり、手段や手順を考え直す必要があるし、それをきっかけに、成長の近道が見つかるかもしれない。
どうしても無理だと思った時は、自分を主人公に置かずに、他人を主人公に置いてみて考えるとガラッと変わると思う。
さらに羨むだけでなく、本人に聞いてみると自分の成長にもつながるかもしれない。
私は私を主人公に置かず、その友達を主人公に置いて考えてみたことがある。
一夜漬けってそれなりに体力は必要だし、テスト本番に寝てしまう可能性すらもあるのに、その方法を選んだ。
そのリスクを背負ってるけど、それが本人には1番合っていた方法だった、ということ。
でも一夜漬けの間だって頭に入らない時間があったり、もう夜明けが近づいてると焦る気持ちもあったり、眠くなったりしたと思うし、それなりに体力は必要である。
それをこなせてたのは、
ほんとにすごいなって今更思う。
年齢と共に、心にも余裕が出てくる。
これはやはりこんな経験をして、自分を見つめ直せてる証拠だし、成長できている証拠だなと私は思った。
これからも人間としての自分の質を磨きつつ、
私も要領のいい人間になれたらいいな、、
と思った。
私の友達は
良きライバルであり、
良き相談相手でもあり、
良き友達です。
これからも未来を応援したいなって
心寂しいけど、、そう思ってるよ、、!
こんな夜のつぶやきでした。
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