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「V.A. - DISCOVERY Vol. 1」 from SPECTRA

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Release date:2020-05-04

track ID
1. Hisashi Aochi - Endurance
2.Hisashi Aochi - dubtechno
3.ROBERTO GUERRERO - Felah Menkub
4.ROBERTO GUERRERO - Candela
5.Meltex - Melange
6.mushic - iromegane
7.mushic - shiki
8.Mana Spells - Terraformed
9.JTT - MENTAL STABILIZER
10.DK - IMPATIENCE
11.Kouki Izumi - Minerals
12.Synth Bot - Dawn
13.TAKASHI SASAKI - SHAPELESS
14.A SMOOTH ARCHITECT - FIND YOU AMONG THE CROWD

SPECTRAは2015年に設立して以来、レコードリリースやCDを含む7タイトルをリリースし、それらの音源はリッチー・ホウティンやローレン・ガルニエ、パコ・オスーナ、フランク・ミュラー、シークレット・シネマといった海外アーティストや、石野卓球、砂原良徳、ケンイシイ、ヒロシワタナベといった国内アーティストからもサポートを受けている注目のレーベルである。
Since establishment in 2015, SPECTRA has released seven titles on CD and LP, with support from artists such as Richie Hawtin, Laurent Garnier, Paco Osuna, Frank Müller, and Secret Cinema. Also of note is the label’s support from domestic artists inside Japan, including Takkyu Ishino, Yoshinori Sunahara, Ken Ishii, and Hiroshi Watanabe.

----------------キリトリ線----------------

素晴らしい和製テクノレーベル「SPECTRA」が楽曲コンペを開催するというので、自分も挑戦させていただきました。

ありがたいことに日本の音楽メディアBARKS様、スペインのメディア「mosssaic.magazine」にも取り上げていただきました。

レーベルショーを観に行ったこともありリリースされたものも一通り拝聴しておりましたが、サウンドやグルーヴ等が世界標準でありながらも随所でエッジの効いている楽曲を多くリリースしている印象だったので正直厳しいコンペかなと思いながらもSynth Bot名義の「Dawn」という曲で入賞することができました。本日からBandcampにて先行配信、5/4から各配信サイトで聴けるようになります。

このコンペは特に何かレギュレーションがある訳ではなかったのでまず自分なりにレーベルカラーと自分の現在の技術でできることを考える=コンセプトを固めるところから制作をスタートしました。

まず、自分はやはりRichie Hawtinが来日時、もうほとんど夜明けAM5:45頃?という時間まで散々ジワジワと引っ張って踊らされ続けていた挙句にドロップされた「Gabriel D'Or & Bordoy - L.D.L.V (Ian O'Donovan Remix)」の衝撃が強過ぎた(シンセサイザー名機・名演bot 「新木場でのイビサ体験」)のでやはりそんな感じの楽曲にしたいなと思いました。そして多分その線で作ってもレーベルカラーをあまり外さないかなとも思いました。↓は前もあげたLaurent Garnierがかけてるやつですが。

なので、ある程度ピークタイム周辺で使えるようなトラックでありながら自分の好きなダブ要素もちょっと取り入れたような、熱過ぎないけどでも適度に激しさもあるダークなトラックを想定して作ろうと考えました。

…というようなことも頭にありながら、その時点での乃木坂46の最新シングルが新しく加入した4期生から抜擢された遠藤さくらセンターの「夜明けまで強がらなくてもいい」ということもあり、「夜明け」的な視界が開けるような、何かがこれから始まるような力強さもある感じのモチーフが良いなと確信しました。(?)

振り返れば、今の「乃木坂どこへ」や「I see...」での4期生の活躍ぶりを見ると、「夜明け」、まさにこれから4期生が旋風を巻き起こすぞ、というようなそういう力強いメッセージ(と「強がらなくてもいい」に表れる繊細さ)を遠藤・賀喜・筒井(敬称略)のフロントという布陣で表現しているように感じます。秋元康いい仕事2019。

「夜明けまで強がらなくてもいい」はデトロイトテクノだと思っています。

という感じで、ある程度トラックの方向性が見えれば、あとは作るだけ、ということで、まずはドラム、というかキックを選ぶところから始まり、使うシンセを選び…という感じで作っていきました。

以前はドラムもイチから各キット選んでインストをそれぞれ打ち込んで、みたいにやっていたんですが、思うようなグルーヴが作れないことで作業が遅れるので、積極的にSpliceにあるループ等もどんどん使うようになりました。自分でウーン、ウーンと悩んでいるよりも、自分の理想とするループというかグルーヴのものがあればどんどん使えば良いというマインドに変わりました。

なるべく色んなカラーの音のシンセを使いたいと思ったので、使ったシンセは以下の3つだったように思います。

①Roland - JU-06A

テクノといえばJUNO-106だろという気持ちで、ベースに使いました。

②Behringer - MODEL D

中盤から後半に伸ばしでサイレンの如く鳴っているシンセはこれを使いました。DAW上でオートメーションを書けるシンセではないので(多分)、原始的な手法でしたが曲を再生しながらピッチのつまみやオシレーターのオクターブのノブをリアルタイムで動かしながら漢の一発録音でした(笑)

③SPECTRASONIC - Omnisphere 2.6

リッチな感じのパッド?のシンセはこれを使いました(SPECTRAだけに)。

海外のテクノのミュージシャンとか見てても、使用機材とかを解説してくれたりどういう手法で作ってるかを明らかにしてくれる人ってあまりいないし、企業秘密的な感じにしている人が多い気がするんですが、何かしらどこかから方法論が提示されることで「自分はこうしてる」「それはない」「こんな作り方もあるよ」と少しでも意見交換がなされ活気づくとより楽しくなるのではないかな?と思って、自分も手の内を全部は明かさないけど(笑)、支障が出ない程度にちょっとだけ書いてみました(自分も他の人の作り方が気になるので)。

エッジの効いた最新の素晴らしいテクノが沢山ですので是非、「DISCOVERY Vol. 1」聴いてみてください。


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