まいにちいろいろある


私は50代で80代の母と30代の娘と
同居している。

母は父が亡くなってから
じわじわと認知症が進んでいる。
と思われる。

まだ確定診断は受けていない。
私が子どもの頃に
通っていた内科が今も母の
かかりつけ医だ。
もちろん代替わりしているが。

訳一年前、物忘れを気にした母が
そこで相談したところ 
テストをした。

30点満点の23点、うーん、
20点無いと認知症ってことになるからね、まあ、あの、予防的な意味も含めてね、お薬飲みますか!
効くか効かないか、まあ、あんまり効かないんだけどね。

『あの、専門医で診てもらった方が良いんでしょうか?』

いやいや、どこで診ても
何型でも、結局薬は同じだし、
何もできないから!

そう言ってかかりつけ医は
『認知症と言ったら良く処方される薬』を出した。

かかりつけ医の言葉に
全く釈然としなかったが
母は先生にはずっと診てもらっているから、これで良いと強く主張するので從うことにした。

一年近く飲んだ。
じわじわと進んでる様に見える。
被害妄想が強い。
火の不始末は一度。
短期記憶が著しく落ちた。
銀行のキャッシュカードの暗証番号も分からなくて電話して来た。
つい最近は食事をしたことを忘れ、
二度目を食べたのを目撃したので

ケアマネ(母は要支援1)に事前に相談の上、
私単独でかかりつけ医に報告した。


うん、あのね、
認知症だから、仕方ないんですよ。
(えー?あれ、認知症はまだって意味じゃなかったの?じゃ、何型?)

皆さんね、治ると思って来られるんだけど、治らないんですよ、認知症は。
(それくらいは皆んな知ってるんじゃ…)

色々と突っ込みたい気持ちを
全て飲み込み、下手に出た。

『あの、私は姉弟がいまして、母のことを案じて、認知症の確定診断と言いますか、とある病院に連れて行きたいと言ってるんですが、ちょっと行ってみてよろしいでしょうか。』

はいはい、それは勿論、
よろしいんと思いますよ!
一緒に住んで居ないご家族がね、
ご納得行かないって良くある事なんですよ。
どこの病院に行ってもね、
結局は同じだし、治るもんじゃないんです。納得される為にね、
行って来たらよろしいんじゃないですか!
(家族全員が確定診断してもらいたいのを理解してないのかなあ…)

『…ああ、はい、ありがとうございます!じゃ、そうさせて頂きます!』

でもね、お母様ね、
気になさってますよ。
(え何突然)
自分がね、おかしいって。
しょんぼりされてますよ。
最近、同居されたんですよね?
…お母様に、
優しくしてあげてくださいね。 

満面の笑みを浮かべながら
かかりつけ医にそう締めくくられた。

私、優しくしていない認定されてる。

母が気にして気落ちしてることなんて百も承知だ。
鬱なのかも、とも思っている。

失礼な医者だ。
でも普通なんだろうな。

許可は得たので
後は母を説得して
セカンドオピニオンを受けるだけ。

その説得が
最難関だ。
きっと介護経験のある方は
皆さん超えた山場なんだろう。

やらねば。

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