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【読書】成功する人は、成功すべくして、成功している 〈成功の要諦 稲盛和夫 著〉

始めに

おばんでございます。サムカフェオーナーのオサムです。

タイトルの書籍を読みましたので、ご紹介させていただきます。

それでは参りましょう

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成功している人は、成功すべくして、成功している(本書帯より)

著者について

稲盛 和夫(いなもり かずお)
1932年 鹿児島市生まれ
1959年4月、資本金300万円で京都セラミック(株)(現京セラ(株))を設立。素材、半導体、電子部品から完成品、システムに至る幅広い製品群を持つ世界有数の優良企業に育て上げ、現在は名誉会長を務めている。また1984年には電気通信事業の自由化に即応し第二電電(株)を設立。国内の長距離電話の低料金化を実現するとともに、1987年から移動体通信事業を行うセルラー電話会社8社を次々に設立し、全国を網羅する通信ネットワークを作り上げた。2000年10月 DDI、KDD、IDOの合併により(株)ディーディーアイ(現KDDI(株))設立、名誉会長に就任し、さらに2001年6月には、最高顧問に就任した。さらに2010年2月より、(株)日本航空(JAL、現日本航空(株))会長に就任。代表取締役会長を経て、2015年4月より名誉顧問を務める。
 一方、1984年4月に「人のため、世のために役立つことをなすことが、人間として最高の行為である」という自身の理念に基づき、私財を投じて稲盛財団を設立し、理事長(現在は「創立者」)に就任。翌年の1985年より、人類社会の進歩発展に著しく貢献した人々に贈られる国際賞「京都賞」の顕彰と、国内の若手研究者を対象とした助成事業を開始する。
 また、若手経営者の育成にも強い関心を持ち、経営塾「盛和塾」を設立。その塾長として、1983年から2019年までの37年間にわたり、国内56塾、海外48塾で14,000人を越える経営者に対し、経営および経営者のあり方について説いてきた。
 公職として、京都商工会議所名誉会頭等を務める他、海外においてもスウェーデン王立科学技術アカデミー海外特別会員、ワシントン・カーネギー協会名誉理事等を務める。(稲盛財団より)

言わずと知れた偉人の一人。
 経歴を見ただけでも素晴らしい功績を残しておられる方。そして、自身の生き方や考え方を広く世に伝え、後世を育てる事にも尽力されている。「人のため、世のために役立つこと」をと、自他ともに認める成功者だろう。

本書について

 第一講 心と経営
 第二講 なぜ経営者には哲学が必要なのか
 第三講 安岡正篤師に学んだ経営の極意
 第四講 人生の目的 ー 人は何のために生きるのか
 第五講 心を高め、魂を磨く
 第六講 運命を開く道

 本書には稲盛氏が55歳から81歳までの講演が採録されています。
人間学を学ぶ月刊誌「致知」が創刊35周年を迎えた際、これまでに掲載されていた稲盛氏の講演6講を各章ごとにまとめた本。
 章を追うごとに、55歳から81歳の間に年齢を重ねておられるからか、「経営」に加え、「精神論」(心のありかた)も多く述べられている印象です。
 稲盛氏は「仏教」を学んでおり、その観点とご自身の経験を元に「人は何のために生きるのか」を述べています。

内容の紹介

第一講 心と経営 より
人生も経営も自分の心の反映

終戦を迎える前、稲盛氏は結核にかかり死にかけたことがあった。その時にたまたまある宗教の本に触れたという。

災難に合うのも幸せに合うのも、それはすべて心次第であり、本人が持っている心のままに境遇はつくられるのだと説かれていました。つまり、病になったのもあなたが持っている心のせいなら、幸せになるのもあなたの心のせいだというようなことが書いてあり、大変感銘を受けました。(第一講19p)

 稲盛氏はこの言葉に触れて、周囲の現象は自分の心の反映であると強く思うようになった。
 そして、それを確信した出来事があった。
 生まれ育った鹿児島が戦争の爆撃で焼けてしまった。結核の病気であったにもかかわらず、空襲があるたびに必死に逃げ回っているうちに、いつの間にか自身の病気のことを忘れてしまって、気が付いたら直っていた。と言う。
 つまり、目の前に起こっている出来事のスタート地点は「自分の心」が映し出している現象にすぎない。経営に於いても、自分の心の在り方が何より問われると述べている。
 自分の心には何が映っているのだろうか?


第二講 なぜ経営者には哲学が必要なのか より
 才能を私物化してはいけない

 人間は「自分の成功」を自力で成し遂げた結果である。と、どうしてもうぬぼれてしまうクセがある。しかし、そうなるのではなく、その才能を自分に与えて下さった。と考える必要がある。

 人は成功していきますと、つい、うぬぼれてしまいます。俺には才能がある、俺は切れ者だ、だから俺は成功したのだ、と思い、その才能を私物化するようになります。そして、俺は会社の社長なのだから、一億や二億をもらっても当然ではないかと考えるようになっていく。
 ところが、そうではなかったのです。創造主は私に才能を与えて下さった。それは、それによって社会がうまくいくのだから、私の才能を世のため人のために使いなさいということで与えられたものなのです。(第二講 91p)

 能力や才能を自分のために使うのではなく、世のため、人のために使いなさいと、想像主により万物を与えられ、生きている。
 そして、与えられたものの使い方は、「利他」の心があれば必ず成功できるという。


第四講 人生の目的 ー 人は何のために生きるのか より
 結果が出るには時間がかかる

人生にを構成する要素として「運命」がある。人生は「運命」という縦軸に沿って流れていきます。
 そして人生には「横軸」も存在する。それは「因果応報の法則」である。

 運命という縦軸に対して横軸を構成しているのが、「因果応報の法則」です。因果応報の法則とは、善いことをすれば善い結果が生じ、悪いことをすれば悪い結果が生まれる。善因は善果を生み、悪因は悪果を生むという法則のことです。
 自分自身が思い、考え、実行すること、それらが因、つまり原因となります。思ったり、考えるだけで原因になるのか、と疑問に思われる方もいるかもしれません。また、単に思っただけでしかないと、我々は軽く考えがちです。しかし、思うということは決して軽いものではありません。恨み、つらみなどを考えただけで、それが原因を作っています。そして、原因は必ず「結果」を生みます。(第四講136-137p)

 しかし、その「結果」が出るまでには時間がかかることもあるという。結果がすぐ出る場合もあるが、多くの場合はなかなか結果が出てこない。
 しかし、二十年、三十年といった長いスパンで物事を見ると、必ず「因果応報の法則」通りになって。という。
 年齢を重ねて長い人生を歩んできた。年齢と共に長いスパンで人生を振り返ることが出来るようになった。悪いことをした人が繁栄していることはまずありません。と長いスパンで見ると、大体つじつまが合っていると述べる。


 第五講 心を高め、魂を磨く より
善き思い、善き行動が運命を好転させる

本書を通じて述べたいメッセージはこの一言に集約されているのではないかと思う。
 心の在り方が「幸せ」の大きな「因」である。
そして、その「因」を磨くために必要な心の使い方が

「感謝」である

この感謝の心を持つ日常が、人生は大きく好転していく元になると感じる。

終わりに

 本書は「成功するために読む本」だけではなく、「人生の心の土台」を説いた本であったように思う。
 経営、人間関係、仕事、家庭。
 様々な分野において「土台」になる心の在り方を教えてもらったように思う。

内容の濃い本であった分、文字数も多くなってしまいましたね。
ただ、一言では語りつくせない程、メッセージが多い本でした。

物事の考え方を学ぶために読む本としてオススメします。

最後まで読んで下さり誠にありがとうございました。


へばね~。



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