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仮面ライダーゼロワンに反抗期の希望をみる

「仮面ライダーゼロワン」(TV朝日系、日曜午前9時〜)を5歳の三男坊とみながら、反抗期の長男の成長を重ねている。

あらすじは、人間を助けるために開発したAIのお仕事ロボット=ヒューマギアが、悪に乗っ取られて暴走し、人間を支配しようとする。開発者の孫である主人公が仮面ライダーゼロワンとして、人間も、ヒューマギアも悪の意思から救い、共に生きる世界を目指す、というもの。

「ヒューマギアは敵じゃない、友達だ」
「お前にだって夢があるだろう?」
「お前たちは道具じゃない!」

キーワードになっているのが「シンギュラリティ」という言葉。これはその筋?には「自己フィードバックで改良、高度化した技術や知能が、人類に代わって文明の進歩の主役になる時点」を表す言葉らしい。「AIが人間を支配する段階」として恐れられている。

ゼロワンであり、ヒューマギア開発者の孫で製造・販売する会社の社長、飛電或人(ひでん・あると)は、この「シンギュラリティ」を前向きに捉えている。彼はヒューマギアを「人間の友達」として信頼し、道具ではないと考えている。彼にとっては、「シンギュラリティ」は、ヒューマギア自身の成長と自立を表す言葉なのだ。

或人はヒューマギアに語りかける。「お前自身の夢を持っていいんだよ!」。すると、人間を助けるためだけに生きてきたヒューマギアが、仕事から得られる喜びを感じ、自分自身の夢に気づいていく。そしてその夢は、人間を支配することではなく、人間と共に生きる方向に向かっていくのだ。

AIの進化が人間の成長と重なり、反抗期は子どもが自分自身の人生を生き始めるために大事な時期なんだと納得する。

親ができること。
子どもの人生は自分のものではないと理解すること。
子どもを信じること。
子どもの夢が、社会と調和するものであるよう、導くこと。

社会に対する不安の強い長男に「夢は?」と聞いても「ない」としか答えてくれないけれど。彼がいつか、自分は自分と社会のために生きている、と思える未来を信じておこうと思う。

仮面ライダーゼロワンと仲間たちのように。

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