今振り返る高校最後のPK、倒れ込んだ男
サッカーを初めてから22年が経った。
理不尽な事めちゃめちゃあったし
辛すぎて諦めそうになった事もあったし
逃げ出したいって思う事もあったし
楽しいことなんてほんの一瞬しかなかった。
けど、辞めなくてよかったと思う。
※最下層にYouTubeリンクあり。PKを外した男
一生忘れないPK
僕はサッカーで悔やんだことが3回ある。
全てPKだ。
小学生最後の大会、中学生最後の大会、高校生最後の大会
全てのPKを外している。
正真正銘、土壇場に弱い男だ。
あの時力一杯蹴っておけば良かった
PKを外したことを思い出すと
「なぜあの時思いっきり蹴らなかったんだ」
「右側に蹴っていれば」
「練習通りにやっていれば」
後悔する自分に会う。
特に、高校最後のPKは絶対に忘れることはない。
あの数秒は、人生で一番長く感じた。
2-2とお互い譲らない状況。
僕の番が回ってきた。
キッカー3人目。
ボールをPKマークに置き
ボールを見つめながら14歩下がる。
聞こえるのは自分の心臓の音。
審判が笛を鳴らす。
自分との勝負が始まる。
"さっきキーパーは右に飛んだ"
"次は左か"
"それなら真ん中に蹴るべきか"
"セオリーでいけば角を狙って蹴るべきだろ"
"でも、読まれているんじゃないのか?"
"どこに蹴ったらいい"
蹴ったボールは、キーパが弾いていた。
"自分との戦いに負けた"
仲間が繋いでくれた一本の糸を
僕が切った。
気づいた時には、目の前には地面があった。
崩れ落ちていた。
試合はPK2-4で負け。
高校最後の大会だった。
高校生3年間を全てサッカーに捧げた。
もちろん、悔やんだ。
もっと練習しておけば良かった。
もっと走り込んでおけば良かった。
もっとシュートの練習しておけば良かった。
なぜサッカーをやり始めたのかと、後悔した。
心底きつかった。
一人ではない事をサッカーは教えてくれる
そんな僕を救ってくれたのは
やっぱり3年間共に歩んできた仲間だった。
「気にすんな」ってみんなが肩をポンポンと叩いてくれて
笑って写真撮ろうよ、とパシャり
どんなに悔やんでもどんなに嘆いても
過去の事実は変えることはできない。
だけど、その変えられない過去があるから今の自分がいる。
過去の自分からは学ぶことしかできない。
過去を恨み続けるのか
過去を土台に突き進むのか
自分次第で過去の在り方を変える事はできる。
そして
過去の自分は教えてくれる
”お前は何回でも立ち上がれるよ”って
サッカーやっていて良かった。
ありがとう、みんな。
動画-3:10 PKを外した男-
一番のサポーター
この最後のPKまで、一番応援してくれたのは紛れもなくこの人...
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