見出し画像

『好き』とは

『好き』を考えてみた。

人が人を好きになるのは、とても自然で美しい。
人類が誕生してからずっと繰り返してきたことだ。

私も好きな人ができて結婚をして、子供が生まれた。
しかし、いつの頃からか好きになった人は嫌いになり離婚をした。
果たして、私は本当にこの人のことが好きだったのだろうか?

人を好きになる時って、最初は生理的に受け入れられるかどうかだと思う。
第一印象は3秒で決まる。
この3秒間で私の頭の中では何が起こっているのだろう。
恋焦がれるか、普通の人となるか、受け入れられないという具合に分類される。
それから趣味嗜好が合えば、もっと好きになる。
共通の話題で話が合えば、共感を得てもっと親密度が増す。

だけど、人間って完璧な人はいない。ダメな部分を見ても許せるか…
私はいつもここで悩む。
何十年と生きてきて私の性格や思考が形成されてきた。それが普通だと思って生きてきた。相手も同様。
しかし、好きな人と付き合ったり結婚したりすると、違う価値観を目の当たりにする。
自分と全く同じ思考、同じ感覚、同じ人間ではないということ。
それを突きつけられる…

街を歩いていると、白髪のおじいさんとおばあさんが手を繋いで散歩しながら楽しそうに話をしているのをたまに見かける。
長年連れ添っても飽きない。
会話がなくても居心地が良い。
付かず離れずいつも良い距離感。
これを保つためにはどうすれば良いのか?

それは、お互いが自立して尊重しているからだと思う。

まずは何でも自分から率先してやってみる。
苦手なこと、めんどくさいことをとにかくやってみる。
不器用で結局できなかったとしても、一生懸命にやったそこまでに至る過程を見てもらう。
自立ができていない人は、相手にすぐ頼ることが多い。
何でもやってもらうのではなく、自分から行動することを見せる。

すると、相手も感謝の気持ちが生まれる。
一生懸命に取り組んでいる姿を見れば、誰だって心が柔らかくなる。
些細なことでも相手の行動を見守って感謝をする。
相手へのリスペクトが生まれる。

お互いが自立をしていれば、相手の苦手分野も補うことができてとても心強い。
そうやって支え合うのを理解していると、好きになる度合いが格段と違ってくるだろう。

『好き』とは、お互いを支え合い高め合っていけるかが鍵となるのではないだろうか。

#創作大賞2023 #エッセイ部門

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?