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入社2ヶ月半で休職しました

新卒で入った会社をわずか2ヶ月半で休職することになった。理由は適応障害。休職してから1ヶ月経ち、涙が出てきて眠れなくなることも心臓がバクバクして起きることも少なくなった。

新卒で社会に出て初めての仕事、私は張り切っていた。出来ると思っていた。でも入社して1ヶ月経った頃から何度も何度も夜中に目が覚め眠れない夜が続き、会社に行けば止まらない動悸と吐き気。自分の感情とは裏腹に出てくる涙。新卒なんだから辛いのは当たり前だと思っていたけれど、別部署の同期に「辛いんだよ、休みなよ」と言われて休んで初めて自分の現状が正しく理解出来たように感じる。

正直、根本的な原因「これだ!」と言えるものは分かっていない。が、休職して1ヶ月経ってやっと自分がどんな状態であったか見つめられるようになってきたので、今後こうならないよう状況を記録しておこうと思う。


まず初めに、私の性格から。

私の性格


明るくて大雑把。競争は苦手(というか意味がわからない)。でも議論は好き。
会社の偉い人からはコミュニケーションを取っていて楽しくなる人、課題設定と解決力が素晴らしいと言われて内定。
会社に行けなくなってからは責任感が強すぎる。もっと肩の力を抜いて。と言われた。
初対面の人と話すのは得意だが、長く関係を続けるのは苦手。人と話すのは好きだが、一人の時間や予定が何も無い日が無いと精神が乱れる。

業務内容


主に新規営業のテレアポ。
一日100架電、週8アポを取ってくることを目標として課せられていた。一日に100件電話をかけるためには5~6時間架電のための時間を取らねばならず、取ってきたアポのメール対応と進行した案件の与件整理、明日かけるための会社リスト作り、取ってきたアポの初回訪問を含めると1日11時間働くのが通常だった。ちなみに昼休憩を取っていると仕事が終わらないので休憩無しで働いていた。この他に会社理解のテストが週1で行われ、業務時間外にそれらの勉強は行っていた。

周囲の状況


業務が始まったのは5月のゴールデンウィーク明けで、同じ部署に配属された同期はどんどん病んでいった。電話をかけることやアポを取る事が出来ない同期はパワハラまがいのことを受けていたし、会社に来なくなったり泣きながらデスクに座っている子もいた。やる気に満ち溢れていた同期の顔はどんどん死んでいった。

適応障害と診断されたのは私だけだったが、恐らく半分くらいは私と同じ症状だったのでその可能性はある。

先輩や上司は新卒よりももっと働いており、Googleカレンダーの埋まり具合は半端なかった。深夜でもチャットが動いていたし、ずっとやつれていた。特に私の教育係の2年目の先輩の口癖は「俺の方が大変なんだから頑張ってアポ取ってきて。手段は何でもいいから。」だった。

では次に原因と思われるものを整理していきたいと思う。

原因① 人の価値が結果によって決まる


ここで言う結果とは「アポの件数」だ。アポの取れない同期に対しての声掛けや、飲み会での上司から先輩への声掛けから、結果を出していない人には発言権が無い雰囲気があった。営業では普通かもしれないが、私もこのまま結果を出し続けていないと同じ扱いをされるんだという恐怖がずっと身体を支配していた。

原因②先輩に頼りにくい


上司も先輩も忙しく、質問をすることで業務時間を延ばしてしまう。それでも質問をしないと分からないことが多いので質問をしていたが、常に罪悪感はあった。
また、仕事が遅いと周囲に聞こえるように上司へ報告されることもあり、密なコミュニケーションをとることが出来ていなかった。

原因③自分しか把握していない業務が多い


先輩は忙しいため新卒に業務が丸投げであった。そのため新卒がどんな会社に電話をかけているのかも知らないし、メールでどんなやり取りをしているのかも把握することが出来ない。大企業とのメールのやり取りで失敗してはならないという緊張感が常にあった。

原因④病んでいく同期


私にとって仕事とは楽しいものだった。少なくとも結果が出せないと詰められ、価値が無いと言われるようなものでは無かった(アルバイトだったからかもしれない)。正社員で勤めたのは初めてだったが、トイレで泣いたり会社に来られなくなったりするのは異常なことなのでは無いかと思っていた。良い所が沢山ある同期が壊されていくのは見ていて耐えられなかった。ずっと私は気付かないようにすることで自分の精神を守っていたのだが、それもどんどん難しくなっていった。

原因⑤仕事をしていない時間に罪悪感を感じる


仕事量が多かったことに加えて、周りもまったく休憩を取っていないこと、残業を当たり前にしていること、テレアポが出来る時間帯に他の作業をしているとアポが取れるはずなのに……と考えてしまうこと等どんどん休みづらい精神状態に陥ってしまった。実際昼休憩を1時間取って同期のメンタルケアをしていたら怒られたり、抜き打ちでGoogleカレンダーのチェックがありこの時間何をしていたかを聞かれる等もあった。

原因⑥通勤時間の長さ


これは私が決めたことなので仕方ない部分もあるのだが、往復3時間かけて職場に通っていた。
フルリモートワーク可だし、自分の部署以外の先輩はフルリモートの方が多かったのだが、何故かうちの部署だけリモートワーク不可だった。私が体調を崩してからは可になったらしい。

結論


やっぱり、業務内容や人とのミスマッチが大きいように感じる。競争の意味が分からない人間に営業職は務められないのだ。プレッシャーも常に大きかった。アポを取るのはもちろん、会社理解のテストでもメンターの先輩から「忙しい人の時間貰ってやってるんだから一発で合格するようにしてね」とプレッシャーをかけられていた。
また、人とのミスマッチ。これは私の責任でもあるのだが、お金のために一番になろうとする教育係の先輩は、常に「働いてもらわないと俺の仕事が増える」「1年目が価値発揮出来るのはアポ取りだけなんだから」と言っていた。正論だし、論理で考えるところや仕事の説明の仕方は分かりやすかったが、この発言を真に受けた私は「アポ取りの出来ない人間にこの会社、部署にいる価値は無い」と自分の価値観さえも曲げて考えるようになってしまった。そりゃあ潰れる。結果だけを見ていたら結果が出せなかった時に潰れるのは明白なのだ。結果を出し続けていられたら良かったのだが、結果が出ないことを経験する前に私は会社に行けなくなってしまった。

長くなったが、適応障害の原因は過度なプレッシャーによるものと推測できる。会社を休んでから1ヶ月経つ今でも光景がフラッシュバックして急に涙が出てきたり、些細なことで泣いたりしてしまう。この記事も思い出して書いているので普通に泣きながら書いた。しかし、私はまだ軽い段階で会社を休む事が出来たし、会社側もこんな新卒に2ヶ月も休ませてくれた。上司も先輩方も本当は良い人達なのも知っている。良い所も言える。テレアポの業務もまあ強引だったにしろ学ぶこともあり会社には必要な業務だということもわかる。でも多分私のこういった愚痴を言わない、相手の背景まで考えて自分の責任にしてしまう性格も相まってこうして潰れてしまったんだと思う。
次は自分の振り返りの時間がゆっくり取れるくらいには余裕のある場所で働きたい。


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