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ヒントはお客様とともに。

クメール正月、怒涛の日々が終了。
このお正月、スタッフたちは上も下もなく、本当によく働いた!

そして「どっちつかず事件」のからの“方向性“へのヒントはこの忙しさと一緒にお客様たちが運んでくれました。じっくり座って考えることも必要だけど、流れのなかで見えてくるものの方が掴みやすい。どうやら、私たちには。

コロナとともに歩むと決めたカンボジアは実に2年ぶりにお正月イベントが解禁。それに伴って、観光都市シェムリアップや海沿いで人気のケップ・カンポットは大いに盛り上がりを見せた今年。祭りの熱気と水のチカラでここまでの2年で溜まったいろんなものを祓うような勢いだったとか。

そんな先輩観光都市とは対照的に、ここコンポントムの町の中は、縁日みたいな川沿いのお祭り屋台群や移動遊園地の径が小さくて若干怖い観覧車、ご近所の酒盛り(おっちゃんたちが集う)など、そうそう!これこれ!と懐かしささえ浮かぶ定番のザ・お正月風景。
朝番スタッフが出勤したときにはじまった対岸のおじさんの朝からカラオケワンマンショーは夜番スタッフがご飯を食べる時間まで絶え間なく続き、お客様に「あの持久力に金メダルをあげたい」と言わしめたほど。

そうしたいつもの風景の中に、ホテルの前からボートや自転車で出発したお客様が通りかかると、お互いに笑顔で手を振り合う。ああ、なんと穏やかな正月。

(と思っていたら、コンポントムの橋のそば、セン川に沿いの運動公園ではちょっとだけ水かけが行われていたらしい。私が敷地から出ていなかっただけでした苦笑)

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正月最終日のコンポントム 小さなステージが登場し、消防車で水かけ

お客様が多いとやっぱりたくさんの手がかりが届く。
カンボジア国内の既に有名な観光地ではなく、わざわざここを選んで2泊、3泊してくれたお客様たちと交わす短い会話には、キュレーションのヒント、目指したい方向性のヒントがキラッと輝いて、やっぱりこれだよな!と心がぎゅっと満ちる瞬間がたくさん!ありがたし。

お正月2022での発見メモ
1)連休前後の“オフピーク1泊“需要
→首都プノンペンー観光都市シェムリアップをつなぐ国道の中間にあるので、連休前後にコンポントムでの1泊を挟んで混雑を避けるという賢い旅人の利用。
1泊するパターンのほかに、長距離(最低6時間)移動の途中で2、3時間ほど立ち寄るランチ+プール+休憩利用も人気。特に小さいお子様のいるご家族にはにわとプールで元気を発散、車の中で寝てもらおう!作戦が実に有効。

2)「地元がコンポントムでして」というご家族の“境界線“利用
→2022年はコロナの影響かひさしぶりのお正月ということもあってか、親族の集まりでコンポントムに来たというカンボジアの方、多国籍家族が数組。
パートナーやお子さんたちのライフスタイルが都市型だから
親族のお家の邪魔をしたくなくて
1人の時間を持ちたくて
と「親族の家、おばあちゃんの家にいくための拠点」としての利用が生まれた。
国籍による生活スタイルの違いだけではなくて、同じ国の中でも世代間で価値観や暮らし方が急速に多様になっているカンボジア。そのリアルな今を肌身で感じるとともに、お昼間はおばあちゃんちでみんなで集い、泊まるのはSambor Villageというような折衷案として使ってもらえたことはとてもうれしい。暮らし方の違いで親戚に会いにいけないってちょっと寂しいじゃないですか。都市的ライフスタイルと従来からここにある暮らしが交わる場所になれたらいいな。この需要は4月のクメール正月、9月のプチュンバン(お盆)に増えそうな予感。

3)連休ど真ん中は未就学キッズ家族のまったり連泊利用
子連れ旅で1番親がしんどいのはスケジュール調整。と言っても過言ではないかもしれない。その都度移り変わる興味とテンションと体力によって子どもたちの「これしたい」はコロコロ変わる。遺跡にいこう!と言って準備している傍らでプールから上がってこない、上がってきたら「お腹すいたー!」ご飯食べたら、え・・寝ちゃった・・。という自由の民の隣でげっそりする自由の民の守り人。
わかります、わかりすぎるほどわかります(うちにも5歳がいますので)
スケジュールが読めないからこそ、ピークシーズンのホットな場所に行くのはメンタルエネルギー消費が大きいのも事実。
そんなときこそ、このまったり王国の出番です!
“子どもたちのその時の気持ちに合わせてあげることができる“というのがもしかしたら最大の魅力かもしれない。暮らしの時間に合わせて互いに頑張る日常とは違う時間の過ごし方を家族で。

上記に付随して考えたいこと、検討したいこといろいろあるけれど、今日のところは、一旦メモにて!この大切なお正月の発見を忘れないように・・!!

「心がふわっと満たされたエピソード」と「そんで、これからどうしようか」はまた改めて。

つづく

P.S.  心の声。
「つづく多いな・・」
「いや、いいんです、それが当たり前。まだわかりきっていないけど、わかることが生まれるかも・・?っていう領域をジリジリと進んでいるのだから」
*内田樹さんの著書『邪悪なものの鎮め方』のあとがきに、そんなようなことが書いてあったよ。タイトルの怖さとは裏腹にとてもおもしろい本です。





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