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『ヒートテックを着るのをやめるタイミングが掴めない』の回

今年の冬もお世話になっております、ヒートテック。ヒートテックがまだ無かったころのことはもう忘れてしまったから分からないけれど、着ると確かに暖かい気がする。そんなヒートテックっていつから着始めるのか、もしくはいつまで着続けるのかってことにちょっと悩んでしまう。

まずは着始める方。今年は11月初旬辺りからヒートテックを着始めた。この、冬の暖かい格好のギアの上げ方が難しい。冬の完全装備はヒートテック、シャツ、セーター、コートの中綿、コートという大体5層構造となっているのだが、ヒートテックデビューとコートの中綿装着デビューがその冬を乗り切る上で重要となってくる。あまりにヒートテックデビューと中綿装着デビューが早過ぎると、早々に冬の間はこれ以上寒さに対する防御力を上げられないといった状態になってしまう。仮に12月のうちに完全究極体まで進化してしまった場合、1月、2月に冬がもう1段階寒さのギアを上げてきたときにこちらは太刀打ち出来なくなる。だから出来るだけ冬の後半まで変身は残しておきたい。理想的なのはネイルと融合したピッコロを倒した時の、あと変身を1回残した頭の長い状態のフリーザで1月まで耐え抜くことだ。ツルッツルの丸いちっちゃい状態には1月に入ってから到達したい。しかし、こんなことを考えながらもたまに思うのだ。もう寒いと感じているのにあえて防寒せずに耐えておくのは、それはそれでおかしいのではないかと。あえて変身を残してる間は寒い思いをしていて損をしているではないか。頭の長いフォームのままでスーパーサイヤ人にもならない悟空に負けたら意味ねえじゃん。そんな風にして、ヒートテックデビューはいつぐらいがいいのか、毎年かなり悩んでしまう。

そしてヒートテックを着るのをやめるタイミングも掴めない。三寒四温とはよく言ったもので、ヒートテックを早めにやめてしまうと、思わぬ寒さのぶり返しにやられてしまうことがある。これといっしょで、コタツもいつまで出したままでいいのかが分からない。季節の境界線は曖昧に融け合っていて、どれだけ人生を過ごしても変わる瞬間を掴めるようにはならない。季節の変わり目に風邪をひくなんて毎度のことでございます。

ただ、会社の比較的ふくよかな人に話を聞いてみると、その人はなんと冬でもヒートテックなんて着ないらしい。なんなら冬でもエアリズムを着ており、ヒートテックは暑くて敵わない、エアリズムがちょうど良いとのこと。ガリガリのわたしには信じられません。脂肪の有無でこれだけ人間の保温機能に差がつくなんて。それに沖縄の人もヒートテックなんて必要ないんだろうな。なんなら存在すら知らないのかもしれない。わたしは暑さよりも寒さの方が苦手であるから、沖縄の人が羨ましい。綺麗な海に常夏の気候、それだけで羨ましくて沖縄に住んでみたいと思うのだが、一方で、沖縄から東京に憧れて出てくる人がいるのもまた事実。沖縄には沖縄の退屈が、東京には東京の退屈がそれぞれあるのだろう。それは互いにないものねだりなのかもしれない。これと同じで、寒さに弱いガリガリのわたしはデブに憧れているけれど、デブはデブでガリガリに憧れることもあるのだろうよ。

じゃあデブもガリガリも経験したことがある人は最終的にどこに落ち着くんだろうか。エネルギー的に安定なところはどの辺り? どっちも経験した上で「今はデブ一本でやらせてもらってます」となるのか、「なんやかんやでガリガリでやらせてもらってます」となるのか。それとも「夏はガリガリ、冬はデブで臨機応変にやらせてもらってます」みたいな人もいるのだろうか。わたし、個人的に「やらせてもらってます」っていう文言が嫌いです。いや知らんがな、勝手にせえよって思います。誰の許可取ってんねんって。だからヒートテックも勝手なタイミングでやめさせてもらいます。あ、やめます。


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