見出し画像

「HHKB」の悪魔的魅力①

私がいわゆる「高級キーボード」について興味を持ったのは生産性を高めるためのデスクワークに必要なアイテムについて、自分なりに調べていた時期であった。

特にケアマネジャーとしてこれまでよりも更に事務仕事が増えることが予想されていたため、会社から支給される物品に使いにくいものがあれば自前で導入しようと考えていた。

会社支給のアイテムをそのまま使うのももちろん悪いことではないが、より高いパフォーマンスを発揮するために使用頻度の高い道具に関してはこだわってみるのも良い。

特に、現状の道具にストレスを覚えているなら尚更だ。

私が案内されたデスクに備え付けられていたのは、よくあるメンブレン式(キーボードのスイッチ機構の種類)のフルサイズキーボードだった。カチャカチャと耳障りな音で打鍵感もグニャっとしたいかにも安っぽい印象だった。また、商品の性能とは関係ないものの、埃や手垢による汚れも目立ち、キートップも長年の押下による摩耗でテカテカしていた。

画像1

使いもしないテンキーがついていることで、右手をマウスまで動かす距離も長くなるし、何よりデスクのスペースを占領してしまう。
そう思った私は、自分に合ったテンキーレスのキーボードを購入することを決心したのだ。

さて、ここまできたら「沼」の始まりだ。

キーボードは本当に奥が深い。
先に紹介した「メンブレン式」や「パンタグラム式」、そして「静電容量無接点方式」。
色やライティング、デザインも多種多様でどれも魅力があった。私は今まで知らなかった華やかな世界と出逢ってしまったようだ。

しかしたったひとつ。

どのブログやYoutubeを見ても、キーボード界の最高峰として紹介されている商品があった。その商品のレビューではないにも関わらず、必ず比較され、名前が上がるキーボード。

それが『HHKB』だ。

画像1

たくさんの人が様々なレビューをしていたが、いわゆる高級キーボードを触った事のない私にとって『HHKB』の何が最高峰なのか、想像を巡らせることしかできなかった。

「文字が打てる楽器」「最高の打鍵感」「気持ち良すぎて癖になる」「デメリットは他のキーボードが使えなくなる事」など実にユニークなコピーばかりで、興味が端から溢れ出るほど湧き上がる。

わかったことは大きく二つ。

①「静電容量無節点方式」というスイッチ機構で物理的接触が理論上起こらないため、脅威的な耐久性がある。
②とにかく打鍵感が唯一無二で、HHKBでしか味わえない気持ちよさがある。
ということであった。

私は一通りレビューを見た後、HHKB公式サイトにアクセスしてみた。

そこで私はこの商品の制作にかける心意気に、射抜かれてしまったのである。これは、公式サイトのトップページに出ている東京大学名誉教授、和田英一氏の言葉である。

「アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍(くら)は自分で担いで往く。
馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。
いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない」              

画像4

和田氏はPFU研究所とともに自らが求める最高のキーボード開発へ情熱を燃やした。その研究と創意工夫の結晶が、このキーボードだというのだ。
開発のスタートは1995年、実に25年以上前のことだ。

「キーボードは生涯の相棒…」
私の中にそこまでの発想は無かった。なんて世界だ。

手に馴染む最強の打鍵感 →  作業効率のアップ →  唯一無二の相棒。

文章を思考したその瞬間に、ほとんどタイムラグなく指が吸い付くように文字をタイプしている。そんな風に文章が打てたら…
「これさえあれば、もう事務仕事は怖くない…」確かにそう思えた。

しかし最高峰のキーボードは値段も最高峰。

なんと最新のもので35,200円だ。

安いパソコンなら買えてしまうのではないかという勢いのこのキーボード。なんとも憎たらしい。
しかし、情報収集をしているうちにとあるブロガーさんがこんなことを言っていたのだ。
「5年間使えばひと月568円。1日で19円。19円なら実質無料」

なるほど!確かに!!

気がつくと私はAmazonの商品購入サイトを開いていた。
そこには「ご注文ありがとうございます」の文字が表示されていた。

私はキーボード沼をあまりにも早く終結させてしまった。
紛れもなくキーボード界の最高峰。寄り道せずにゴールすることが、結果的に散財を防ぐ最大の要因になるのではないかと、本能的に感じ取っていたのだろう…

画像3


…つづく。

今回はここまでにしたいと思います。

読みやすいように3部作くらいに分けられたら良いかと構想を練っております。
次回は実際に私が購入した「HHKB」のタイプ、色、その選定理由や届いた時の感想などについて詳しく解説していきたいと思います。


よければお付き合いください☺️!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました‼︎✨

続きの記事はこちらから↓↓✨


この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?