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大学生の食生活と途上国の栄養問題。

アンニョン~。
ayです。

大学最後の1年ともなると、講義はディスカッションが中心で、いろいろなトピックについて話するのですが。

個人的にもっと深く考えてみたいなぁと思うトピックが多いので、noteに書くことを通して考えてみることにします。


大学では、国際開発学を専攻してるですが、この前の講義で私が途上国の栄養不良の問題を取り上げたのです。

JICAが『mundi』っていう雑誌を発行してまして、今回はその2020年1月号から記事をお借りしディスカッションしました。

途上国では特に女性と子供の栄養不良が深刻で改善が急がれる部分の1つなのですが、【栄養についての知識と十分な食材があっても改善されない栄養不良】についてディスカッションしていた時、教授が一言。

「日本でもこれは問題ですよね」

大学の講義なので特に一人暮らしの大学生を例に挙げたのですが、栄養についての知識も持っているし、野菜や肉など必要な食材を手に入れることも可能な生活状況にあって、偏りのある食生活を送る大学生が多いです。

この問題のなぜを追求することが、途上国の栄養不良問題改善の些細な糸口になるのでしょうか。


以下、この問題に対しての私の見解を考えてみました。


1.健康=当たり前説

これは、日本人の精神敵・心理的要因です。日本は医療や経済が極めて進んでおり、生まれた瞬間からから健康に過ごせることが当たり前派の人間が多いですよね。このことは、「若くて未来があるのに残念だ」や「若くても病気になるもんだなぁ」という言葉が自明しています。

こうした環境に置かれて育つことで、【健康=当たり前】という図式が脳内にインプットされていきます。こうして健康は苦労して手に入れるものではなく、そこに当たり前にあるものになった。
 
その結果、健康に気を遣うという意識が薄れていくのだと思います。さらに適当に健康に過ごせるだろうという過信に支配されて、積極的に健康な食生活を手に入れようという意識の軽薄化が発生します。

2.今日が良ければ全て良し説

これはつまり、今日食べたいから今日食べる、の継続です。

大学生にフォーカスすれば、講義に出て、サークル活動に参加して、アルバイトをして、友人と遊んで、毎日それなりに忙しい日々を送っている中で、栄養なんて二の次なのです。

「今日は疲れたからお酒を飲んで、たばこを吸って、脂っこいものを食べて、アイスまで食べて、そのまま寝よう。ご飯はコンビニで適当に買おう、お酒を飲むから味の濃いものを食べよう。」
この時点で明日はちゃんとしようと思っていても、『忙しい』は毎日継続されるので、明日自分を律する可能性は高くないわけです。

結果、栄養や健康についての意識は日々の忙しさに埋もれます。

3.リスクへの無知=メリットへの無関心説

これは栄養や健康に気を遣わないことによるリスクを十分に認識できていない、言い換えればそれによるメリットについての関心が薄い、ないということです。

上記2つの説にも関連してますが、私的にはこの部分も非常に大きいと思います。

情報があふれている社会において自分の関心分野ではない部分に無関心になることは非常に理解ができます。

4.病気になっても治せるじゃん説

1の説と関連していますが、医療が発展している先進国ならではですね

たとえいつか病気になっても治療法あるよねっていうことです。


私は日本社会における大学生の栄養・健康に関しての問題はこれらの原因が絡んで発生していると思います。


それではこれをもとに、冒頭記述した途上国の問題について考えてみます。

途上国においても、今日が良ければ全て良し説は存在しています。

これは栄養問題に限らず教育問題などでもそうですが、毎日生きる中でどうしても目先にしか関心がいかず、長期的な生活を考えることが困難です。

開発をして改善されるということを支援する側が伝えてもその価値が彼らにとっては未知のもので浸透しない。
開発を考えるうえでは、一方的な開発になってはならないということが大原則なので、メリットを認識してもらうのは非常に重要です。


そして特に女性と子供の栄養不良に関しては、男性の権力が強い地域によくみられる問題であり、男性の協力が不可欠です。

途上国では、女性や子供は労働力としてみなされることが多く、教育率もまだまだ低く、発言力も小さい。

これは水くみという非常に過酷な仕事を女性・子供が担っているという現実からも分かります。

これは地域を仕切る男性たちが、問題のリスクについて無関心、無知であるということも、問題の根源です。

つまり男性によるリスクへの未知=メリットへの無関心説も存在することになります。


こうしてみてみると、詳細な環境や状況は違えど途上国と先進国は同様の問題が発生しており、根源にある問題も似ている点があることが分かります。

近頃、日本国内の隠れた貧困が大きな問題になっています。
こうして開発学を通して途上国について学びながら日本が書かれる開発的課題にも目を向けていかなければならないと思います。


少し長くなりましたが、みなさんも機会があれば日本と先進国、途上国に蔓延る開発的課題について考えてみてください!


では。

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