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順位が高くなるほど説明が雑になる「名アルバムランキングベスト5」

早いことでもう12月の1/3終わっちゃいましたよ。

さて、僕は邦楽が大好きなんですが、邦楽の知識となるとかなり狭いです。邦楽のストライクゾーンがかなり狭いんです。好きになりそうな曲しか好きになれないのです。音楽の食わず嫌いをしちゃうんです。友達やTwitter上の仲いい方から「この曲いいよー」と勧められても、なかなか聴けないタイプなのです。そんで勇気を出して聴いてみてもほとんど「いいなー」と思えなかったり。

そんな性格を、どうにかして直したいとは思ってないのですが、最低限、浅浅の知識で音楽業界全体を知った気になってはいけないと心に留めています。
僕の知識の中だけで語ったら「邦楽で歌詞が一番深いのはBUMP OF CHICKEN」になるし「邦楽で一番すげえのはミスチル」になってしまうんですが、多分違うんですよ。こればかりは正解があるわけでなく、ファン一人一人で違う答えが導きだされるだけなんですが。


そんなわけで、僕が「邦楽名アルバムランキング」なんてやるのはもってのほかなんです。言語道断なんです。オメエ邦楽全然かじってねぇくせに博識ぶってんじゃねえよ!です。ポップソングもロックもヘビメタもアニソンも洋楽もクラシックもオールジャンルの音楽聴いてて個人ブログやってる「あんたの職業なんなの????」みたいな頭のいい人しか「アルバムランキング」をやることは許されていないのです。
でも、ごめんなさい。一度でいいからやってみたかったんです。言語道断なのは自分が一番分かってます。

あくまで、僕的アルバムランキングベスト5です。よろしくお願いします。僕自身に非はありますが今から紹介するアルバム達には全く非はありませんので、よければ聴いたことないアルバムがあったら触れてあげてやってください。



5位 シフクノオト/Mr.Children

5位はミスチルです。ミスチルは正直、全部名盤です。デビュー作EVERYTHINGは今にない青臭さが残っており、深海、Qは紛う事なき名盤、賛否両論気味なブラオレも、最新作重力と呼吸もみんな素晴らしい個性と完成度を持ってるんです、が、シフクノオトはその中でも頭ひとつ抜けてるんです。

ミスチルには、二つの全盛期がありました。1994年~97年、ミスチル現象から活動休止まで。そして2004年~08年、レコ大受賞から最後のミリオン作SUPERMARKET FANTASYまで。どちらも邦楽界に大きく名を残した時期ですが、2つの時期におけるミスチルの状態を見てみると、真逆の性質を持っています。
90年代のミスチルブームは、尖っていながら曲が売れていた時代。勢いが凄まじかった時代です。こんな特異なムーブメントをもう一度起こしてくれとミスチルに頼むのはまず無理でしょう。
対して00年代は、言い方は悪いですがある程度「媚を売っていた」時期だと思います。まあ、売れる曲を作ってしっかり売れちゃうからミスチルは凄いんですが。
世間の目で見ればどちらかの全盛期にリリースされたアルバムに注目しがちなのですが、ミスチルファンとしては、ちょうど中間の時期のアルバムにときめいてしまうのです。全盛期がいけないとか、世間の意見にagainstしたいわけでは無いんですがやはり中間期が至高なのです。
2つの全盛期を包含しているミスチル中間期において、特にシフクノオトは、

90年代の空気を僅かに引きずりながら、世間に媚を売ってなかった最後のアルバム

なのです。個人的に好きな曲が多いというのもありますが、アルバム全体のバランスが完成され尽くしてしまってるのです。

PADDLE、花言葉、Anyと比較的明るい曲を散りばめつつ、掌、天頂バス、タガタメが強烈な存在感を放ち、言わせてみてえもんだ、pink~奇妙な夢~、血の管がアルバム全体を濁しながらHEROが最後を締める。90年代の荒さと大胆さ、00年代の「世間から求められるミスチル像」の2つを完璧に取り入れたシフクノオトこそミスチルの最高傑作であり、僕のランキングベスト5に相応しいアルバムなのでございます。



4位 絶体絶命/RADWIMPS

ここでRADです。RADの最高傑作は問答無用でおかずのごはんだろうが!!という意見は受け付けませんのでご容赦ください。

さて、ほんの1年前までRADが大嫌いだった僕からすれば、彼らのアルバムがミスチルよりランキングの上に来ているという事実は到底許してくれないでしょう。
1年前の僕は、RADWIMPSのことを「BUMPのライバル」としか思ってませんでした。RADWIMPSという存在が、BUMP OF CHICKENの地位を脅かしているのだと思っていました。だから嫌いでした。嫌いというより「BUMPを信じるならRADに手を出すな」という宗教じみた思想を展開していました。
年月が経ち、RADの曲を日常的に聴くようになりました。そこで抱いた感想が「全然BUMPに似とらんやんけ」でした。むしろBUMPよりすげえ音楽やってるんじゃないのか??とも思ったりしました。

そんなRADWIMPSにおいて、絶体絶命の前作「アルトコロニーの定理」は彼ら自身が新境地に挑んだ挑戦的なアルバムです。初期の25コ目の染色体、有心論、ふたりごとといったエモーショナルなロックを捨て、ガチガチのロックを目指したアルバムです。
結果として、この挑戦は大成功してしまいました。商業的には分かりませんが、本人たちは相当の手応えを感じたはずです。その後RADWIMPSさんはいい意味で図に乗ってしまいました。このままハードロックに振りきっちゃえばいいじゃん!楽しい!!うえーい!!となりました。そうして君と羊と青が産まれ、DADAが産まれ、πが産まれ、学芸会が産まれ、DUGOUTが産まれました。僕はこのロック達がドタイプなんです。

しかし残念なことに、有心論やふたりごとの時代が大好きな層から「絶体絶命でRADが変わってしまった」としばしば言われているのをネットで見かけます。仕方ないですね。ただ、この絶体絶命というアルバムは、RADWIMPSがコアな層にバカウケするのではなくお茶の間全体に認知されドームツアーするまでに成長するにあたって、絶体に通らないと行けなかった道だと思うのです。だから許してください。ああ神様神様、仏様、どうか絶体絶命をお救いください。




3位 ESCAPARADE/Official髭男dism

ラッドとミスチルの力作の上に立ったのは、まさかの髭男。まさかのインディーズ作。
てかエスカパレードがインディーズ時代のアルバムって信じられないよね。115万キロのフィルムとか発明家作ってたときはまだインディーズってやばいよね。

単に好きな曲が多いからってのもありますが、「このクオリティをインディーズ期に作った」ということが、何より凄いんです。その後Pretenderという超大作を産み出すバンドの片鱗が既に見えまくっているエスカパレードを、ぜひよろしくお願いします。




2位 ユグドラシル/BUMP OF CHICKEN

僕の人生ともいえるBUMP OF CHICKENがここで来ました。もう、ユグドラシルは偉大すぎる。今更語る気にもなれません、、

というのは流石に暴論すぎるので少しだけ語らせていただきます。
まず、ロストマンとギルドがある時点で最高傑作確定です。そしてオンリーロンリーグローリーとsailing dayと車輪の唄があるので最高傑作です。更にembraceとfire signまであるので最高傑作不可避。オマケに同じドアをくぐれたらと太陽まであるのでどうあがいても最高傑作。それだけでいいのにレムまであるんですよ?こんなの最高傑作でしかないですよね。
藤原基央の「作詞力」は、正直ずっと全盛期なんです。インディーズ時代から最新作までずっと良いことばっか言ってるんです。でもこの時代の藤原基央は確実に「作曲力」の全盛期でした。メロディが美しすぎるんです。ちなみに、メロディだけ見てユグドラシルて一番好きなのはO-TO-GA-MEはーとです。



1位 桜咲く街物語/いきものがかり

映えある1位は、いきものがかりのメジャーデビューアルバムです。こちらも、全曲名曲の全曲神曲です。アルバムでたまにある「箸休め曲」なんかありません。全部シングル曲レベルです。全部大好きです。

言うなれば、ユグドラシルほどのとてつもない完成度を誇りながら、エスカパレードを出した髭男とほぼ同じキャリアでリリースされたアルバムというわけです。そりゃゃランキング1位ですよね。

もうひとつ付け加えると、桜咲く街物語の曲はかなりギターやベースの音が強めです。シングル「ありがとう」以降は特にピアノやストリングスが強くなってきますが、若手の頃はそこまで丸くなくてむしろファーストアルバムに関してはロックソングともとれる力強いナンバーが多いんです。これがたまらない。現在とのギャップもたのしめる。文句なしの1位です。



いかがだっただでしょうか。
やはり、一丁前に音楽を語ろうと思えば最低限の知識は必要ですよね。僕の知識の幅のなさを改めて確認できたnoteでした。
ただひとつ言えるのは、これからいくつものアーティストを知っていくつものアルバムを聴くことがあっても、2位と1位は揺るがないのかなというぼんやりとした確証がある、ってことです。ユグドと街物語だけは特別な存在。

ですが、それではやはりつまらないです。これから僕が聴くアルバム達が、このランキングをめちゃくちゃにしてくれることを期待します。





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