覚えてても覚えていなくても

もう少しで4月も終わっちゃうな〜と振り返ると
濃くて生活がガラッと変わったような世界すらも
変わったようなそんな素敵で楽しい春だったなと


その中でも思い出す限り多分あの日はあの街で
いちばん幸せな女の子だっただろうと思える
心から幸せだと思えたしこの時間がずっと続けば…
なんて本当に思えた、それぐらい幸せな時間だった

今日は呑むぞ〜!から始まった2人だけの呑み会
すごく楽しみにしててくれたみたいで嬉しかった
張り切って普段飲まないウコン飲んじゃったりして
まあでも彼は2軒目のスナックで潰れてたけども

彼はどちらかと言うとお酒は弱いほうだと思う
そのくせ呑みたがる、そしてすごく楽しそうだから
私も嫌にならず付き合ってあげるし介抱も苦でない

何が幸せだったかと言うと、2軒目のスナックに
連れてってもらった時点でもう幸せな気分だった
ここは本当に好きな子しか連れてこないなんて
言うから信じて期待なんかしちゃって浮かれてた

若いのは私達だけ、あとは歳上の方達ばかりの中で
彼はすぐにみんなの注目の的となって盛り上げてた
クラスに1人はいるスポーツ万能で応援団では団長、
勉強は出来ないけど誰とでも馴染める人気者な存在
というか、まさに学生時代はそうだったらしいから
きっと大人になったって変わらないのはそうだろう

学生時代に出会ってても絶対に好きになってたな
同級生に居ても先輩に居てもきっと好きになってる
私からしたら何回会っても付き合ってた頃もずっと
会う度に一目惚れしてるような感覚でドキドキする
どれだけ裸の付き合いをしててもすっぴんでも、
泣きすぎてパンパンに目を腫らした不細工な顔でも
色々な姿見せてきてるけど会う度に緊張してしまう
そして彼にも緊張が伝わるから不思議に思われてる

私が彼をどれだけ好きなのかは本当に計り知れない
自分でも時々、何故そこまで好きなのかを考える
でも結論はいつも同じで悩んだところで意味がない
自分では分かってるけど改めて好きなんだと思って
ああ、やっぱり私の目に狂いはなかったんだなって
ただただ自分を肯定してたいだけなのかもしれない

ダラダラ長くなりすぎて脱線してしまったけど
この日は絶対に忘れたくない特別幸せな日だった

彼が流行りの曲から、周りにいるお客さんの世代に
合わせた曲を何曲か歌った後に隣の席のお兄さんが
私に向けて歌ってあげてと急な無茶振りをしてきた

彼は迷わずに分かりました、とだけ言って曲入れて
僕達の思い出の曲があるんでそれ歌いますねって、

私からしたら、思い出の曲なんて何曲かあったから
瞬時にこれ!って曲が出てこず、悔しかったけど
彼が選んだ曲が流れた瞬間ハッとして涙が溢れてた
私が彼に初めて動画を作った曲でこれがきっかけで
今の私があるって言っても過言じゃないぐらい
私が映像に興味をもって、今は仕事にしているから

彼はもうかなり酔っ払ってたから曲の合間に
ライブのように盛り上がってる小さいスナックで
客席にこの子は3年前に付き合ってた子なんです、
3年ぶりに会うことが出来たけど俺やっぱり好きだ
みんなの前でそう言うから、もっと涙が溢れて
気付いた頃には曲は終わってたけど私は号泣してた

彼は酔っ払ってたし本音かは分からないしその場を
盛り上げようとしただけなのかもしれないけれど
私からしたらそう言ってくれて、嘘でも嬉しかった
泣いてる私の隣に座った彼は、本当に思ってるよ
でも今すぐは付き合わん、別れるのが早くなるから
でも結婚するなら君みたいな子なんだろうなって
思ってるよって酔っ払ってるくせに記憶ないくせに
そんなこと言わないでよって思ったけど、内心は
嬉しくて嬉しくてたまらなく幸せだと心から思えた

この後も何曲か歌ってから、店を出てフラフラで
千鳥足な彼を介抱しながら近くのホテルへ向かった
彼の家まで連れて帰る前に私が疲れ果ててしまった
ホテル着くなり彼は爆睡して起きたら朝方になって
何で此処に居るのかすら覚えてないしスナックでの
記憶はほとんどない状態で、正直なとこ悔しかった

でも覚えてたら恥ずかしかっただろうとも思うから
結果的に忘れててくれて良かったのかなんて思えた

この日のことを覚えてるのは私だけでいいんだ
誰が何と言おうとあの瞬間だけは好きでいてくれた
好きだよとはいつも言ってくれるけど、その好きと
この日の好きじゃきっと違う気がしてるから、
私は絶対に忘れないし私だけの思い出にとっておく

これから先、道のりは長そうだけど私は諦めないし
多分しばらくは、ずっと好きだから遊んであげるよ
「欲しがる女ほど欲しがられる女になる」
私の好きな小説の一文にもこう書いてあった
女の子の気持ちはコロコロ変わるけど本当に欲しい
って心から思えば、手に入れようとする生き物だ
私もずっと想ってれば欲しがられる女になれるかな
そんな淡い期待をも夢見てしまう、そんな日でした



思ってた以上に長く書き過ぎたのを反省します…
話を短編的に上手くまとめれるようになりたいです

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