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発達障害児の子育て4

その1その2その3の続きです。

ADHDなのかアスペルガーなのかわかりませんが、積み上げる人生のレースに参加しつづける事をサポートするという事にのみ注力して育ててきました。

具体的な対処方法

「まず病院に行く。」という選択肢があると思うのですが、これはこれで判断は難しいんですよね。もし下記のようなタイプならわかりやすいので薬で対処した方がよいと思うのです。

暴力的に暴れてしまう、他の子に迷惑がかかるタイプ
全体的な知能の遅れがあるタイプ

しかし長男は、「(ちゃんと最後まで興味を持って聞く事が出来たなら)やれば出来る。」だったのです。

療育センターには一度行きましたが、長男は「ここで障害者のような扱いになったら面倒だな」というセンサーが働くので、決定的な欠点を隠す事も出来たのです。

さらにはやってきました思春期、反抗期。この頃になるとおとなしくつれていかれる事なんてないので、本人が行きたくないと思っている以上は無理になります。無理やり連れて行けば家出してしまうので諦めました。

ついに病院に

そんな長男が仕事を始めてようやく「自分はミスが多い」という事に気づき「本人が困る(やめたくない)」という状況になったのです。

ADHD診断は小学校の通知表の連絡欄を見たら、即診断が下りました。そしてコンサータやストラテラを少しづつ服用しているようです。

そんな中、IQ診断もやってみたところ

130オーバー

いわゆるギフテッドに属する範囲です。人口でいうと2%くらいの割合になってしまうのですが、パターン認識能力と論理的思考力が高すぎるんです。

だからといって「頭が良いって事だね、すごいね」という事にはならないで、一般的な人の感覚で物事を考えてないってのは社会で生活する上で非常に困難を極めます。それよりもつまらない仕事をまじめにやったり、時間厳守だったり、会話がうまい方が日本では評価されるので。

私の見ている限り、図形や形状の認識能力が高いのですが、そのかわり他の能力が低くなってしまうようです。まあ、そんな彼の仕事は設計職なので良かったと思います。

素質と土台

IQが高いという事は特定の分野において高い認識能力を発揮するのかもしれませんが、その能力を発揮出来る場を獲得するのがすごく大変なんです。

学校では大して成績も良くないし、真面目に見えないから先生からの印象も悪い。そうなると上に上るのが非常に大変なんです。ノースキルで出来る仕事で発揮できる能力では無い事がほとんどです。

私が長男に言っていたのは

「お前が天才なのは知ってる。でも、今は何も出来ない天才だから、ちゃんと人から認められるような職歴を身に付けなさい。」

そう、はっきり言ってギフテッドだという事は親から見れば一目瞭然なんです。しかし、何をギフトされたのかさっぱりわからんのです(笑)。
私の疑問はずっとこんな感じでした。

What did God give to my son???

まあ、なにを与えられたのかは知りませんが、コンビニのバイトや居酒屋のアルバイトでは生かせないような能力だったような気がしたので、工業高校への進学を勧めました。

結局必要なのは、「寝るのも忘れるくらい夢中になれる何か」であって、それは本人が見つけるしかないのですが、ADHDの場合は「橋から落ちないようなサポート」が必要だと思います。もうすぐ成人する長男ですが、たぶん25歳くらいまでは家で生活面を面倒見ながら社会に慣れさせるしかないような気がしています。たぶん、それが親として出来る最後の務めなのかな、、、?

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