はらまりこ

オスロの郊外在住。二児の母。音楽、認知症ケア、移民、多様性、教育について発信しています…

はらまりこ

オスロの郊外在住。二児の母。音楽、認知症ケア、移民、多様性、教育について発信しています。学術論文はこちらhttps://www.researchgate.net/profile/Mariko-Hara

最近の記事

ノルウェーの認知症ケア施設で働くきっかけ

ノルウェーに移住して早12年。 ノルウェーでは、主に移民の音楽研究プロジェクトに関わってきたのだが、 ここ最近になって日本や海外より、『ノルウェーにおける認知症ケア』や『音楽やアート活動の現状』について質問をうけたり、講義を依頼されることが増えてきた。 音楽とケアは、自分にとって大きなテーマでもあるので、個人で調査をはじめることにした。 ノルウェーにおける認知症ケアは、 パーソン・センタード・ケア (本人の視点や立場を尊重したケア) ミリュートリートメント(本人を取

    • 猛暑の日本で、原風景に出会いなおす

      この夏は、わんぱく盛りの10歳の息子と6歳の娘を連れて、ノルウェーから一時帰国した。 6月末から一か月の実家帰省。 介護を受けながら、独居生活を送るマダムな母。 そんな母と、普段ノルウェー郊外で伸び伸び暮らす我々四人家族が、猛暑の日本で共生できるのか? どんなに気を使っても、母の生活空間は侵略され、日々のルーティンは崩れるだろう。ただでさえ、日々の育児にキャパギリギリの私に、介護と育児の両立はできるだろうか? そもそも、子供たちは日本滞在を楽しめるだろうか? 娘にと

      • うめぼしとポンズの国へ

        一年間の東京滞在が決まったのが去年の12月。 ただ12月の時点では、コロナ禍の入国規制でノルウェー人の夫のビザ取得がいつになるかわからなかったので、渡日時期はまだはっきりしていなかった。 そんな状況だったのだけど、子供たちには早ければ春にノルウェーを離れる旨を伝えた。 当時7歳のマツの方は、はじめは大喜びだったのだけど、出発がせまるにつれて仲の良い友達と離れることに不安を感じたり、とは言いつつもやっぱり楽しみだったり、と出発まで気持ちは揺れていて。 その反面、4歳のアイナ

        • おわらいがかり

          三月末から住み慣れたノルウェーの森を離れて、家族で東京の国立市で暮らしている。 夫がこちらの大学に一年間招聘されることになったのだ。 夫と子供たちにとっては一年限定の日本留学ライフ。 私にとっては14年ぶりの日本長期滞在。 4月は桜を愛でながらの生活の立ち上げ、ゴールデンウィークは三年ぶりに家族で兵庫の実家に帰省、6月に入って梅雨入り宣言したと思ったら瞬く間に猛暑の初夏の到来。 春から夏にかけては、気温や湿度の変化も当然のことながら、梅、桜、たんぽぽ、新芽、アジサイ、

        ノルウェーの認知症ケア施設で働くきっかけ

          アンクール宣言

          7歳の息子マツいわく、私は「かっこわるすぎ」らしい。 いろんなことが下手すぎるからって。そうね、ノルウェー語もいまだに下手だし、運動オンチ。駐車も注射も苦手でギャーギャー。マツがすきなスプラトゥーンとかいうゲームもできない。バーべーキューで火をおこすのもいつもお友達家族やマツ任せ。 「でも、面白い。もうほんとにかっこわるすぎて、違うレベルにいっちゃってる。だからほんと面白い。マツの友達もママのこと面白いって。」 ねえ、それホメてんの?バカにしてんの? 「ほめてる」

          アンクール宣言