咲野 霧深

さけのきりみ / 主にゲームの話(シャニマス)を書きます

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THE WITNESS━━私が最も「記憶を消してもう一度遊びたい」と思うゲーム

はじめに ゲーム好きな人なら誰しも「記憶を消してもう一度遊びたいと思うゲーム」がいくつかあると思います。  心動かされるストーリーや新たなステージへ踏み出した高揚感、接戦の末に強敵を倒した達成感など、プレイヤーはゲームでかけがえのない体験をし、強烈な感動を味わえますが、同じ体験や感動を再び味わうことはできないからです。  私にとっての「記憶を消してもう一度遊びたいゲーム」は、Detroit: Become Humanやポケットモンスターブラック・ホワイトなどが挙げられます。両

    • コミュ感想――【おかえり、ギター】浅倉透

      はじめに視界に入っていても見えているとは限らない。 ミッケでページ全体を視界に収めることはできても、特定の物を見つけるのは難しいですよね。 ヒトは視界に入ったもののうち、意味を与えて他と区別したものを「見えるもの」として認識しています。 浅倉は時間を「過去から未来へ流れるもの」ではなく「続いていく今」と捉えているようにみえます。 また、身の回りのものを漠然と「日常の一部」と捉えているようですが、何かしらの意味や特別さを見いだして「非日常」を体感することがあり、この非日常が自

      • 七草にちかさんが救われてほしいという願い

        シャニマスが怖いです。 twitterだと書ききれないので、思ったことをメモ代わりに書き残しておきたいと思います。 適宜、加筆修正していきます。 にちかさんはアイドルに向いていないのか今までのアイマスをはじめ、アイドル育成ゲームに登場するキャラクターは、アイドルをやりたいと志していて、アイドルに向いていて、アイドルとして高みを目指そうと努力して、それが報われるキャラクターばかりだった。なぜなら、物語のキャラクターには物語を物語たらしめるだけの特別さが備わっているからだ。

        • 《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 3/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

           パート1,2に続き、パート3では全体を通したテーマについて解釈していきます。 解釈の方針について 今回のイベントは浅倉の独白が多く、浅倉の視点を中心にしたものとなっています。「天塵」が浅倉を追う樋口たちの視点とプロデューサーの視点から描いていたこととは対照的です。つまり、今回はノクチルのシナリオでありながら、実質的には浅倉のコミュであるといえます。  そのため、シナリオ全体のテーマを解釈するには、浅倉のコミュによく見られる対比構造、浅倉が何を見ているか、見たものから何を感

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        THE WITNESS━━私が最も「記憶を消してもう一度遊びたい」と思うゲーム

        • コミュ感想――【おかえり、ギター】浅倉透

        • 七草にちかさんが救われてほしいという願い

        • 《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 3/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

          《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 2/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

           パート1に引き続き、第4話『汽水域にて』からエンディング『うみを盗んだやつら』、【がんばれ! ノロマ号】の3つのコミュについての感想と解釈を記載していきます。 汽水域にて 変わらず4人の正月休みの様子が描かれていますが、少し変化が生まれます。  雛菜は旅行先でツイスタを見ていて、自分の好きな情報だけを選んで見ているようです。浅倉は世界を自分なりに見ていましたが、雛菜は世界の中でも自分の見たいものだけを見ています。  小糸ちゃんは引き続き勉強していますが、かなり遅くまで

          《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 2/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

          《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 1/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

           高山Pのインタビューなどで語られるように、ノクチルを通して描かれているのは「すでに関係性を持っている4人がアイドルになってどう変わるのか」だとされています。  「天塵」では4人がアイドルになるという「変わっていく様子」が描かれていましたが、今回のイベントでは「変わらないもの」について描かれていたと思います。  そして、その「変わらないもの」は浅倉たちだけでなく私たちにとっても重要なものであったように感じます。  そこで、イベントシナリオ「海へ出るつもりじゃなかったし」、s

          《シャニマス》人生という海と青春という航海の話 1/3《「海へ出るつもりじゃなかったし」【がんばれ! ノロマ号】解釈と感想》

          樋口円香についての解釈――【カラカラカラ】個別コミュ

           本稿ではpSSR【カラカラカラ】樋口円香のコミュについて記載していきます。以前の記事では主に樋口の価値観について【カラカラカラ】を基礎に解釈していきましたが、個別コミュについて記載を大きく追記したので新たに記事を作りました。  【カラカラカラ】のネタバレなので未所持の方は読まないでおくことをお勧めします。 以前の記事はこちらです。 https://note.com/salmonster/n/n3347d400f651 前提 樋口にとっては本音と建前が重要な要素であり、

          樋口円香についての解釈――【カラカラカラ】個別コミュ

          「分かってる」にみるノクチル4人の価値観の相違

          はじめに 浅倉が「わかってる」と言ったとき、樋口が「分かってる」と言ったとき、この二つの言葉からプレイヤーが受ける印象は異なっていると思います。二つは同じような言葉でありながら、異なるものを見て発せられ、異なる意味を持っているのではないかということです。  以下は、具体的なコミュの解釈ではないのですが、ノクチル4人がそれぞれものごとのどういうところを見ていて、そこから何を考え、どうするのかについて考えていきたいと思います。大雑把かつ根拠をあまり示さない、思考を吐き出しただけに

          「分かってる」にみるノクチル4人の価値観の相違

          樋口円香についての解釈━━「空(から)と殻」

          はじめに  アイドルマスターシャイニーカラーズにノクチルが追加されて半年余り、すっかりノクチルの虜となってしまった人も多いのではないでしょうか。かくいう私も、樋口円香さんについて考えを巡らせている一人です。  今回は、先日ノクチルのファン感謝祭編が実装されたことを機に、思考の整理もかねてその成果を書いておきたいと思います。  以下では、樋口の価値観について、これまでに公開されたコミュから私が考えた樋口の解釈について述べ記載していきます。 追記:個別コミュについて分量が多く

          樋口円香についての解釈━━「空(から)と殻」