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どく こんらん まひ きぜつして生きものはいったい何を残すというの【短歌 その9】

 吾のことを考えて眠ってくれる人がいるとしたら、いくらでも生きられると思いました。


[2023/02/16]

22時、時計の針が壊れてて
なるべく長く眠ってる夢



たまにしか薬飲まない人ら居て気を遣ってはコソコソと飲む

[2023/03/16]


見返りを溢れるほどにもらってら
吾はもう過去の君とは違う


血液が巡り続ける夜はいつも泣き叫ぶよな夢を見るんだ


目を瞑り吾の存在を隠したら誰かひとりが消えた日になる


生存の確認だってしてくれる君のおうちは電脳世界


さよならの重みを知った少年が
笑顔の痛みで苦しまぬよう

どく こんらん まひ きぜつして生きものはいったい何を残すというの


擦り切れたスーツ纏って
春の陽をあと5分だけ浴びたら出社


手に取れば真っ白なのに沿道の桜紅くて健康そうだ

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