2022.5.6 ウクライナ決着?軍事大国ロシアの崩壊
「フィンランドとスウェーデンが、NATOに加盟申請する見通し」
4月25日、まだ日が浅いので、世界でこのニュースが流れていたのをご存知の方も多いかと思います。
ウクライナのNATO加盟が問題になっている中での報道でしたので、フィンランドとスウェーデンがNATOに入るかどうかは、それほど重要なことではないように感じてしまうかもしれません。
しかし、これはロシアにとって非常に都合の悪いことです…。
今回はこのニュースを基に書き綴っていこうと思うます。
まずは、上の地図をご覧ください。
普通と違った向きであり、西ヨーロッパを地図の北側にしています。
これを見て頂くと分かりますが、ロシアの首都モスクワからクリミア半島まで約1000km、サンクトペテルブルク(バルト海)までは約600kmです。
この2箇所が、ロシアにとっては首都から近い海の出口になります。
ロシアは帝政ロシアの頃から、不凍港と呼ばれる“冬になっても凍らない海”を求めて南下していくと言われていましたし、やはり海上貿易というのは、ロシアにとっても非常に大事なのです。
そのため、黒海とバルト海の2箇所は押さえておきたいところなのです。
そこでバルト海周辺を見てみると、リトアニア・ラトビア・エストニアのバルト3国は元々NATOのメンバーです。
つまり、ロシアの敵勢力です。
一方で、リトアニアのすぐ上にあるロシアと同じ色をした地域は、ロシアの飛び地。
ロシアは、ベラルーシの協力も得てバルト3国を挟み撃ちにして圧力をかけていました。
しかし、バルト海の上側にあるフィンランドとスウェーデンまでNATOに入ってしまうと、今度はバルト海をバルト3国とフィンランドとスウェーデンに挟まれてしまい、ロシアの行動は非常に大きく制限されることになります。
そうなれば、飛び地があるとはいえ、ロシアの圧力は弱まっていくでしょうし、これは、今回のウクライナ戦争の顛末に関係なく、ロシアにとって海軍を通じた大きな影響力が減少していくと考えられます。
つまり、軍事大国として面子が丸潰れとなって、力が落ちてくるということを意味しているのです。
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