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2023.6.3 中露が喜ぶ?G7サミットの結末

5月19日〜21日、広島でG7サミットが開かれました。

原爆の被爆地である広島での開催、そしてゼレンスキー大統領が来日したことなどが注目され、大成功を収めたように報じられていますが、実際には、日本にとっては不利な状況に進み、逆に中国やロシアが喜ぶ結果だったと私は思っています。

今回は、先月G7サミットの表と裏を2点にまとめて少し書いていこうと思います。

株価も上昇…サミットは大成功?

まず、一番大きな意味としては、今回の広島サミットは何と言っても岸田首相のための政治ショーであったということです。

そして、岸田首相の立場からすると、この政治ショーは大成功だったということになっています。

日本のマスコミも盛り上げて、ウクライナのゼレンスキー大統領も来てロシア包囲網が再強化されました。

そして、広島の地で、今のロシアに対する核兵器拡散を防止するような反対の声を共同で上げることができ、
「大成功だった」
というイメージを作っています。

私はこのサミットに関して全く成功とは思っていませんが、岸田首相サイドとしては、マスコミの協力も得ながら、印象作りを大衆向けに行い、ある意味成功したというのは事実です。

それによって株価も上昇しています。
これは、外国からのご祝儀相場的な日本への投資というのもあるわけですが、グローバリストたちが岸田首相への応援という意味で、日本の株を上げているという側面があります。

そうすると岸田首相としては、株価も上がってきて、政治ショーとしての広島サミットも成功したということで、日本の実体経済は良くないのですが、岸田首相としては、衆議院解散への自信を強く持ったことだと思います。

結論としては、岸田首相が衆議院解散へのイニシアチブを発揮できる、その自信を深めたというのが、このサミットの一つの結果だと思います。

中露が喜ぶ核の独占体制

そして、2つ目のポイントは核軍縮の話です。

開催地が広島でしたから、
「世界の核兵器廃絶に向けて話し合いが進むと良いですね」
などと言われていましたが、核保有国が参加している時点で、現実は真逆の方向に進みました。

核軍縮ではないのです。

『核拡散防止体制』というのは別の言い方をすると、現在の核保有国の『核独占体制』が再確認され、強化されたということなのです。

このサミットを外から見ていた中国もロシアも喜んだことでしょう。

そして、日本の核武装への歩みは絶望的に遠くなったということです。

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