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「不思議な薬箱を開く時」

こんにちは!
「不思議な薬箱を開く時」です。
お薬の世界は、広くて深いですね。
まだまだ、素敵な効果があるお薬が、
たくさんございますよ。
では、今日も、お薬箱を開けてみましょう。

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お薬番号・⑳

「恐怖を感じなくなる薬」

恐怖は、人の潜在能力を半分以下にしてしまうといいますね。
恐怖のあまり、慌てふためいてしまったり、
恐怖のせいで、命が危うくなってしまったり、
上手くいくものも、まったく、思い通りにいかなくなったり。
あなたに恐怖を感じさせる瞬間は、
簡単に予測はできません。
予想に反して、あなたの中にいきなり登場してしまう。
恐怖があなたの中に生まれた時、
あなたの手足は震え始め、
いやな汗をかき、喉がカラカラになり、
プライドも役立たずになり果てる。
そんな厄介な感情を消してくれるのが、このお薬です。
15世紀のドイツ、チューリンゲンの外れにある城に住んでいた錬金術師が、
臆病すぎた王子を持つ領主から依頼されて開発しました。
原本は、粘土板であったそうですが。
では、調剤料をご紹介しましょう。

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「恐怖を感じなくなる薬」処方

黄鹿の胆嚢・・・・・・・・・・1個
母乳・・・・・・・・・・・・・10㏄
下エジプトの塩・・・・・・・・5g
ラダナム樹脂・・・・・・・・・10g
赤いミネラル・・・・・・・・・10g
セネスレ・・・・・・・・・・・12g
ヴェセの葉・・・・・・・・・・5枚
ラメセウム・・・・・・・・・・20g

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用法
下エジプトの塩は、透明度が高い物を選ぶこと。
母乳は、初子の母親の初乳が上質。
効果も期待できます。
赤いミネラルは、時間が経ってしまうと、
黒っぽく変色してしまうので注意です。
鮮やかな赤さの内に、調剤してください。

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備考欄
恐怖を感じなくなってしまえば、
不利な戦況の前線に行くにも、
なんの戸惑いもありませんね。
しかし、恐怖と言いますのは、
自己防衛本能であり、精神が錯乱してしまうのを
避けるためにもあるのですから、
一概に使用するのも考えものですね。
恐怖を感じるからこそ、
大きな危険を避けられることもありますから。
命を賭して挑むような、
大義を前にした場合は、
まあ、服用するのもいいかもしれませんが。
恐怖と勇気は、紙一重かもしれません。
恐怖を乗り越えた時、
信じられないような勇気を発揮することもあります。
究極に不利な戦場で、死を覚悟して、
最前線へと向かうなら、
恐怖を全く感じなくなるのも、
悪くはないかもしれませんね。

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