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他人を働かせて利益を生み出すためのSOP(標準作業手順書)について

スモールビジネスオーナーのみなさん、SOP作ってますか?

いやだなぁ、SOPですよ、SOP。人を働かせて利益を効率的に生み出すために必要なSOP、作ってますよね?

と、まぁSOPを連呼してみたんですが、要するに「標準作業手順書(≒マニュアル)」を作ってますか?って話です。例えば、外注さんに働いてもらうときに”よしなに”お願いしてないですか?

”よしなに”依頼をしていると外注先の能力に強く依存してしまうことになりますよね?つまり、良い外注先を見つけるコネが必要になってきます。しかし、起業したてのスモビジオーナーの場合、良い外注先を見つけるコネなど持っていないことがほとんどでしょう。

クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトで簡単に発注ができるようになったとはいえ、そうしたサイトに居るワーカーはピンキリです。しかもほとんどが、あなたの思うような働きをしてくれないキリばかり。

そんな中、「○○のデザインをお願いします(よしなに)」などと言おうもんなら、「あれ……Canva使って自分でデザインしたほうが良かったのでは?」と思うような成果物が納品されること間違いなし。やったね!

しかし、SOPがあれば「書いてあることを遂行する能力さえあれば」最低限のクオリティが担保されるのです。ということで、今回のnoteは、人に働かせて金を生み出す標準作業手順書(SOP)について解説していこうと思います。

そもそも、SOPってなんだ?

SOPとか格好つけて言ってますが、Standard Operating Procedureの頭文字を取っただけの言葉です。それを直訳すると、標準作業手順書。簡単に言うとマニュアルですね。

「なんだ、マニュアルか」と思ったそこのあなた、マニュアルはめちゃくちゃ大事ですよ?人を働かせて利益を生み出そうとする場合は特に。

SOPはなぜ必要か?

例えば小売店を考えてみましょう。「レジに人が並んだら今ある作業を止めてレジのサポートに入る」というマニュアルの場合、”何人が並んだら作業を止めるのか?”が人によって判断が分かれてしまいます。

人によっては1人かもしれないし、3人かもしれない、下手したら5人くらい並んでようやく「レジのサポートに入るか……」と思うかもしれません。

しかし、「レジに2人以上人が並んだらサポートに入る」というマニュアルを作っていれば数を数える能力さえあれば同じ行動ができます。

つまり、良いSOPというのは「作業者の能力に依存しない成果」を生み出すことができるのです。

SOPを活用するメリット

良いSOPは作業者にとってもメリットがあります。例えばあなたは居酒屋でバイトをしているとしましょう。

ある日、お客さんから「お金を払うから、角煮の数を3つから4つに増やしてくれない?」と言われました。しかし、マニュアルには「顧客が個数変更を望んできたときの行動」について書かれていません。

あなたは「お金を払ってくれるなら大丈夫だろう」と思いましたが、一応店長に確認しに行きます。いかなければならないですよね?

「店長、5卓のお客様が”お金は払うから角煮の数を1個増やしてほしい”とのことです」と相談しに行けば

「OK、分かった。伝票の金額増やしといて」または「ごめん、そういう対応してないから断って」と答えが得られるでしょう。

ただ、キッチンの方へ行って店長に質問するだけ。そんなことマニュアル化しなくていいじゃん。なんて思ってないですか?

空いてる時間なら良いかもしれませんが、ピークタイムでキッチンがてんやわんやの時にそんな相談しに行きたいですか?最初から「個数変更は金額の増額により認める」と教えてもらっているほうが嬉しくないですか?

良いマニュアルがあれば作業者も「面倒くさい意思決定や行動」を減らし作業効率を上げることができるんです。

顧客からしても「店長に確認しますね」と言われるよりも、その場で柔軟な対応をしてもらったほうが嬉しいでしょう。

良いマニュアルがあれば、運営者(あなた)は「作業効率を上げ(コストが下がる)、品質を担保でき、労働者を探しやすくなる(拡大しやすい)」、労働者は「作業効率が上がり、面倒くさい意思決定が減る」、顧客は「品質の高いサービスを受けられる」という三方良しの関係が築けます。

ん~~~~最高!!

SOPが無ければどうなる?

マニュアルが無ければ、良いマニュアルから得られるメリットが無くなるどころかデメリットすら生まれることでしょう。

あなたは、低い作業効率(コスト増)、安定しない品質(品質低下)に悩まされながら、それを解決するために質の高い労働者を探さなければなりません。

労働者は、低い作業効率の仕事で面倒くささを抱え、時には自分の判断で行動して、ミスをして上司から叱られることもあるでしょう。

顧客は、質の安定しないサービスを受け、「もうこの店には来ないでおこう」と思うのです。

どう考えても、良いSOPを作った方が良いですよね?ね?

SOPの効果を最大限引き出すためのTips

ここまで読んでくれた人のなかにも「マニュアルなんてどうせ意味ない」と思う方もいるかもしれません。

↓マニュアル不要論過激派↓

しかし、マニュアル通りに行動するのが効率的で、自分たちが作成・改善もできて、マニュアルに従って起きた問題の責任は上がとる。という形になっていればほとんどのスタッフは従ってくれます。

あなたはお役所仕事的、大企業的なマニュアルに嫌気がさしているかもしれませんが、それらとは全くの別物だと認識を変えてください。

全てのタスクについてSOPは必要か?

当然NOです。全部のタスクについて一々マニュアルを作っていたら、マニュアル作成コストもバカになりませんし、労働者が覚える必要のあることも増えてしまいます。

基本的にパレートの法則(20:80の法則)※に従ってマニュアルを作っていくのが良いでしょう。

※パレートの法則(20:80の法則)
「2割の要素が8割の成果を生み出している」という経験則のこと。
ここでは「大きな成果を出すタスクからマニュアル化していくこと」を指している。

SOPが必要な業務

SOPを作るべき業務として、毎日行われる定常タスクが挙げられます。定常業務に関してはSOPを作ることで作業効率を上げ、コストを削減することができます。

例えば、ECサイトの発送作業やクライアントへの請求書作成方法など、「良く行う単純作業」は真っ先にSOP化するべきです。

そして、SOPを作ることに慣れてくれば、「簡単な意思決定が発生する作業」のSOPを作ることを推奨します。例えば「新規商品のリサーチ業務」や「コンテンツマーケティング用の記事の書き方」などは完全に脳死でできる作業ではありませんが、意思決定が発生するタイミングを抑えてSOPを作っておけば作業者の能力が低くとも品質が担保できるようになります。

例えば、「セラースプライトで検索した時にキーワードボリュームが○○以上、TOP5のセラーの販売個数が○○以上、TOP10までのセラーの商品説明画像が○○のようになっている」など定量的に判断基準を示すことができれば意思決定が必要だと思っていた業務は単純作業へと形を変えるのです。

SOPが不要な業務

余裕があれば作るほうが良いのですが、稀にしか発生しない業務についてはSOPを作らなくてもOKです。

例えば、「年に1回だけ発生するタスクで、SOPを作るコストが10年分のタスクに相当する」みたいな状況なら作らない方がましです。

SOPを作ることで発生するメリットが大きなものからやっていけば、ある段階でコストがメリットを上回るタイミングが来ます。そのときはあなたが「SOPを作るかどうか?」を判断してください。

SOPの簡単なつくり方

ここまでで、SOP・マニュアルの良さについては充分に理解していただけたと思うので、この章では「SOPを作る"一般的な"手順」について解説していきます。

大丈夫です、超簡単です。何も怖くありません。

後半では「SOP作りで意識すべきこと」、「SOPつくりに役立つ神ツール」の紹介もしているので是非ご覧ください。

SOPを作る場合の一般的な手順は次の5ステップ

  1. SOPを作る目的を明確にする

  2. 作業の流れを詳細まで考える

  3. SOPを作成、確認

  4. SOPを実行

  5. 結果の評価

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少しでも気になった方は定期購読をおすすめします。

ステップ1. SOPを作る目的を明確にする

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